-初恋は､１０年の時を越えて-one

お前が好きだ ページ24

話を続けて３０分くらい経っただろうか？


私は､ズズッと淹れ直してきたお茶を喉に通す｡

喋りまくって､乾ききった喉を､冷たいお茶が潤してくれた｡


倉間:｢なぁ(人1)､今何時？｣


部屋をキョロキョロ見回す倉間に､私は｢今は､16時45分くらいかな｡｣

と､部屋にある時計を見ながら言った｡


でも､倉間の様子がおかしい｡


また何かヤバい物でもあったのだろうか？

いや､無いはず…｡


よく見ると､倉間は棚にある写真を､じっと見つめていた｡


貴女:｢気になる？｣


私は棚にある写真を取って元の位置に座り､倉間に写真を渡す｡


貴女:｢それね､私が小さい頃の写真｡ 隣にいる子がね､前に言った私の初ｋ｣

倉間:｢オレ…｣

貴女:｢え？なに？？｣


写真だけを見つめ､ワナワナと震える倉間は､ゆっくり私に視線を移しながら､話を続ける｡


倉間:｢お前…やっぱり…､Aなんだな｡｣

貴女:｢ん？だってAって名前だもん｡｣


何言ってんの？


そう言うと､倉間にギュウッと抱き締められ､私は慌てふためく｡


貴女:｢えっ！？倉間？ なに､何なの？どうかしたの？？｣

倉間:｢俺ってバカだな｡ ずっと近くにいたのに…｣


なに？

本当にどうしちゃったの､倉間…｡


声…､震えてるよ……？


倉間:｢…好きだ｡｣

貴女:｢…え？｣

倉間:｢ずっと…､ずっとずっと好きだった｡

ガキの頃からずっと…


お前が好きだ…─────､A…｣

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