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「お、お邪魔します…」
恐る恐る、俺の後に続いて家に入ったAちゃん
そう、今日は約束の日である
「いらっしゃい、徹から話は聞いてるよ。Aちゃん、であってる?」
「はいっ、藤野Aと申しますっ!この度は、お忙しい中このような機会を設けて下さり誠に有難う御座いますっ!」
今まで1度も見た事のない目をしながら、母に頭を下げている
「立ち話もなんだから、上がって?」
「はいっ、有難う御座いますっ!」
先に居間に戻って行った母親を追いかけて、
俺達も戻ろうとすれば、Aちゃんに袖を掴まれる
「ほんっとにありがとう及川徹!」
「なら敬語使って欲しいなぁ、あとフルネームやめようか」
テンションが上がっているのか、無邪気な笑顔をこちらに向けながら"それは無理"と断言した
それにしても、なんて綺麗な笑顔なんだろうか
いつもは美しいと感じるAちゃんに、
今日は可愛さを感じていた
「笹原京子先生の作品は、全部拝見しております!私が初めて笹原京子先生の作品に触れたのは、母が亡くなった時でして、あの、『ヒトノユメ』という作品なんですけども、私が立ち直るきっかけになった作品で、それ以来先生のお話は全て……ってすみません私少し興奮しているみたいで……!」
長々と語っていたAちゃんからは、本当に母の作品が好きなんだと感じられて、俺も、勿論母も、微笑ましくその光景を見ていた
「徹からは、貴女のこと大人しい子って聞いていたけれど……可愛らしいね、ちゃんと歳相応じゃない」
「あっ、……それは、徹さんの言う通りだと思います。大人しい、と言うよりは、何事にも無関心というか…。今までは、そうでした」
でも、と言葉を紡ぐAちゃん
「私、徹さんのおかげで、ここまで変われました。表情も、豊かになったと思います。徹さんが、私を導いてくれたおかげです。本当に、感謝してもしきれません」
真剣な眼差しで、でも何処か温かい雰囲気を纏って、
俺と母を交互に見つめたAちゃん
_____ああ、俺は本当に、
_____彼女がどうしようもなく、好きらしい
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あだしの。(プロフ) - shinox2さん» 分かりづらくてすみません!夢主は高2設定で、高3まであと少しだ、という意味を持たせて「もうすぐ18歳」という発言に至りました!夢主の設定を載せておきます!ご指摘ありがとうございました! (2019年8月16日 20時) (レス) id: d9ec2ec944 (このIDを非表示/違反報告)
あだしの。(プロフ) - よらさん» ありがとうございます!私もこんなに良い読者さん達に見ていただけるのは嬉しい限りです!!これからもよろしくお願いします! (2019年8月16日 19時) (レス) id: d9ec2ec944 (このIDを非表示/違反報告)
shinox2(プロフ) - 面白そうだな〜と思い読ませて頂いてます(^-^) 設定について質問があります。高2設定ですか?話の中に『もうすぐ18才』とありましたが...2年生を2回ですか? (2019年8月16日 19時) (レス) id: c23d485c4b (このIDを非表示/違反報告)
よら - ハイキュー作品をひたすら漁ってこの作品にたどり着いたのですが、とてもいい話過ぎて出会えて感謝をしております!これからも頑張ってください! (2019年8月16日 14時) (レス) id: c4eebf939d (このIDを非表示/違反報告)
あだしの。(プロフ) - Runaさん» ありがとうございます!!そう言って頂けると嬉しい限りです!!ちょっとノロノロ更新かもしれませんが、頑張りますね! (2019年8月14日 9時) (レス) id: d9ec2ec944 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あだしの。 | 作成日時:2019年2月15日 23時