顔が良いって"損"【青葉城西】

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「藤野先輩ってさぁ、美人だしいい人だけどさ、時々距離感可笑しくなるよな」



部活前、国見ちゃんにそう零していた金田一

あの後、彼女は何か変わったのだろうか

そう思い、金田一に声をかける



「え？保健室で藤野先輩に会って……背中に湿布貼ってもら」

「お前金田一お前ええええええ」

「うわぁあ？！ちょ、背中痛いんですって！？」



金田一とは元々顔見知りなんだっけ
……金田一は裏なさそうだから心開きやすかったのかな？

とりあえず金田一が可哀想なので、矢巾を落ち着かせる



「Aちゃん、どうして保健室にいたの？」

「さぁ？でも何か、精神的に少し疲れてるのかなぁって思いました」

「モテ疲れってやつか？！」

「矢巾黙ろうそろそろ」



Aちゃんは変わろうとしてる、けど

周りが予想以上に厄介かもね

今の状況で無理矢理マネージャー誘っても、事態は悪化するだけかな



「そっか！ところで金田一よ、背中はどうして痛めたんだい？」

「こいつ、サッカーしてて背中でトラップしたんすよ」

「え！？それ凄くない？！」

「ただ隣のコートのボール飛んできただけです！！どんくさくてスミマセン！」



ヤケクソで叫んだ金田一
……ちょ、国見ちゃん安定の金田一イジリかよ

Aちゃんの闇は、俺だけが知ってればいい
他の奴が知らないことを、俺だけが知っている

こんなことに優越感を感じるなんて、
俺はもしかしたら恋愛に関してピュアなのかもしれない

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