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伝説 ページ37

神は1人の子の魂を欲した


その魂は天地無双の魂…神は喉から手が出るほどその魂を欲しがった


しかし、その魂はどこにも、誰にも属さなかった


それに神々は、「属さぬのなら自分の物にしても文句はないだろう」と、そう言った



その魂はまだ不完全な物だった。赤ん坊のように弱い魂だった


神はその力を自分の欲に使おうと企み、奪い、争った




天空の神々の手を振り払い、やがてその命は生まれた


最初に生まれた者は、土地を作り、生命を与え、


次に生まれた者は、天からの恵みを伝え、人々に大きな成果をもたらした


最後に生まれた者は、人々に技術と文化を伝え、世界に平和を約束した




だが、その約束は永久ではなかった




神が魂を取り返しに来たのだ


雷鳴が轟き、海は荒れ、暴風が吹き荒れた


神は魂が自分たちを振り払ったことに憤怒し、一つの魂にこう問うた



「なぜ弱者の手を取る。我々の手を取れば汝は全てを手に入れられただろうに。哀れなやつだ」



と…



しかし、その者は強い眼差しで



「確かにあなた方の手を取れば全てを手に入れ、順風満帆な人生を送れたでしょう。しかし、私は何もないものが何かを作る瞬間を見て見たいのです。私はこの者たちの可能性を信じたいのです」



と言った



それに神は



「理解し難いな」



と、激怒し、地形が壊れ、人々の命が失われていくのを感じたその魂は神に許しを乞うた



「神よ、私はあなた方の手を振り払い、ここでこの者たちと生きることを決めました。
  私のようなしがない者の考えを理解してもらおうなど到底思いません。しかし人々に死をもたらすので
  あれば私はあなた方と共に報いを果たすことを誓います」



そう神に説き、神は怒りを鎮めた



民はその者が神と一緒にいくことを反対し、悲しむ者もいた



それに心を痛め、



「泣かないでください。私が天空の島(あちら)に行くことは神から平和を約束されたのと同じです。
 私が地上で、世界の行く末を見届けられないことをどうか許してください。私もできることならば、
 一生をここで過ごしたかった。けれど、それはもう叶わぬこと。私がいつも上から見守っていることを
 忘れないでください。
 星の加護が降り注がんことを…」




その言葉を聞き、皆は決意を固めた



その者が見たかった世界を造る、と



時が経ち、その者はやがて人々に忘れられてしまった…





その者は今の世界を見て何を思うのだろう…

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ゆっきーぷ - 質問やリクエストなどがありましたら是非よろしくお願いします! (2022年8月15日 14時) (レス) id: 0d3b861c05 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきーぷ - まりなさん» 初コメありがとうございます!!語彙力があるって生まれて初めて言われたかもしれません!(笑)。夢主ちゃんの今後の展開を楽しみのしていてください! (2022年8月9日 9時) (レス) id: 0d3b861c05 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初コメ失礼します!面白くて一気読みしちゃいました!夢主ちゃんの力がどんなふうになっていくか楽しみです。それと、その語彙力ください!!! (2022年8月8日 22時) (レス) @page50 id: a59eb9fed0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆっきーぷ | 作成日時:2022年8月3日 5時

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