No.033 「命の音」 ページ33
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翌日、全員集まるところで無事カウントダウンの発動条件を満たし、リーブで颯爽と現実に戻ってきた俺は、そこで待っていたサブ、バラ、Aの3人と合流した
「ゲンおかえり！」
「ああ。カウントダウンを開始した」
「ちゃんと全部説明したのか？」
「いつも思うが、制約がキツすぎるよな」
「大丈夫、全部説明した」
「みんなどんな感じだ？」
「そりゃあビビっただろ？」
「もちろんそこらじゅうパニックさ。みんなマヌケみたいなツラしてたよ」
「はは、それ見たかったなあ」
「5年の間バレなかったのがスゲェよ」
「俺は慎重なんでな」
「で？想定外のことは起こらなかったか？」
「全て想定内だ。ひとり飛びかかってきたが、リトルフラワーで返り討ちにした」
「へー、反射神経のいい奴がいるんだな」
「ジスパーだよ」
「ん？なんかその名前聞いたことあるな？」
「ああ。Aがひとりのときに話しかけた不届き者だ」
「あー、だからきいたことあったのか」
「だからジスパーだけ爆破した」
「それ私怨じゃねえか」
「飛びかかってきたのは向こうだ」
「そうかもしれねえけどよ」
「いいだろ。どうせみんな死ぬことになるんだから」
「もう殺しちまったのか？」
「いや、生きてる。が、たぶん時間の問題だな」
「あー、じゃあいちばん痛え死に方か」
「ああ」
「ゲン性格悪いな〜」
「俺は悪くない。Aに話しかけた罪は重い」
「A自身は覚えてねえだろうけどな」
俺に抱きつくようにして座り、自分の髪を指でいじっていたAは、自分の名前が出たことではじめて会話に気がついたみたいに俺を見つめた
「ん、なに？」
「お前ジスパー覚えてるか？」
「ジスパー？なにそれ？人の名前？」
「ああ。俺の仲間だった奴だ」
「仲間？私たち以外の？」
「いや、仲間のフリをしてた奴と言ったほうが正しいな」
「それがジスパー？私知らないよ、誰それ」
「昔会ってるはずだが」
「会ってるの？」
「ああ」
「ふーん……でもごめん、覚えてない」
「覚えてねえならそれでいい」
「ゲン怒った？」
「いいや。俺はいま気分が良いんだ」
「ほんと？これからずっと一緒にいられるもんね！」
「ああ」
にこにこと嬉しそうなAの頭を撫でて、キスをする
これからずっと一緒にいられるということが、ただ幸せだった
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ライ(プロフ) - カナさん» こちらも読んでくださってたんですね！ありがとうございます。楽しんでいただけたみたいでとても嬉しいです！ (2020年9月28日 10時) (
レス) id: 182c279fa9 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - 最期まで読みましたがとっっっても面白かったです！！！！ゲンスルーの作品中々ないので読めて幸せでした。もし続編があったら楽しみにしてます！改めて完結お疲れ様です！ (2020年9月28日 0時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ライ | 作成日時：2020年9月25日 10時
