暗闇に咲く花【H×H】

No.034 「解放」 ページ34

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それから名前も覚えてねえような最近入ったばかりの奴が俺たちの前に現れて、交渉だのと言ってきたのでとりあえずで殺し、バラがそいつの頭を持ってまたゲームに入っていくと、Aは俺に抱きついてきた



「どうした」

「何もないよ」

「いまの奴、怖かったか？」

「ううん」

「怪我してねえか？」

「いまするとこなかったじゃん」

「ならいいが」

「ねえ、いまゲンが殺したの、仲間だったの？」

「まあな。最近入ったばかりだったが」

「仲良しだった？」

「まさか」

「仲良しだった人っている？」

「いねえな。誰を殺しても特に心は動かねえ」

「じゃあリリース楽しみだね！」

「Aも立ち会いたいか？」

「ダメ？」



俺の言葉を聞いて、まさか立ち会わせてもらえないと思っていなかったのか、Aは一瞬で寂しそうな顔になった



「いや、どうせみんな死ぬんだ。一緒にゲームに入る」

「やった！ゲン大好き！」

「俺もだ」

「今回はいままででいちばんの大量爆死だね」

「ああ。楽しみにしとけ」



嬉しそうなAを抱きしめて、キスを落とした
この期に及んで、つけられた爆弾を一斉に解除してもらえると思っている生温い考え方の奴らが、派手に爆死してくれるところが楽しみだった



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それから俺たちは、ジスパーが死んだことを伝えにきたニッケスとともにゲーム内に入り、 5年という長期間、一緒にゲームクリアに向けて頑張ってきた仲間を、全員爆破した
リリースは一斉解除ではなく、一斉起爆の合図だと教えてやったときのニッケスの顔といったら、愉快で仕方ない

最高の気分だ

Aも爆破を見て楽しそうだったし、これからは我慢させることなくずっと一緒にいられるし、 5年かけて集めてきたカードも全て俺たちのものになったし、ゲームクリアまで、あと少しだ








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