No.014 いざマサドラへ！ ページ14
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「大丈夫か？」
「抱きしめたりはしてるが、まあまあだな」
「撫でてもダメならキスしてやれ」
「キスがオーケーなのはゲンだけだろ」
「え？俺したことあるけど」
「は？マジかよ」
「あ、もちろん口はダメだけどな」
「口こそゲンだけだろ」
「まあな。とにかくお前もしてみろ、大丈夫だから」
「えー……おい、A」
「なあに？」
「キスしていいか？」
「……いいけど」
少し迷われたような気もするが、フードを自ら外してくれたAの前髪をそっとあげて、額にキスを落とした
「大丈夫か？」
「大丈夫。サブ、なんか変だよ」
「俺が？」
「キスしていい？なんて、いつもなら聞かない」
「キスしようと思ったことねえからな」
「ねえ、バラ」
「なんだ？」
「ゲン、なんか喋った？」
他人行儀なゲンスルーを思い出したのか、Aは下を向いて寂しそうに見えた
あいつがどれくらいのスパンでこっちに合流できるのかはわからないが、できるだけはやく来てほしいものだ
「いいや。ニッケスって奴ばっか喋ってた」
「そっか」
「でもゲン、お前のこと見てたぞ」
「え、ほんと？」
「ああ。ずいぶん心配そうにな」
バラの言葉を聞いて、Aは少し気分が良くなったみたいだ
俺とバラと、両手を繋いでゆらゆらと振っている
ゲンスルーから連絡が来るまではどうせ暇なのだ、なにも急ぐことはないから、俺たちはのんびりと魔法都市マサドラへ向かって歩いて行った
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それからとりあえずマサドラで呪文カードを買って、使い道のよくわからないカードたちをどうにか理解しようと3人で頭を突き合わせて、いろんな情報を集める中でいくつかのカードを獲得し、長く身を潜めることができるような場所をなんとか探した
「ここなら誰も来ないかな？」
「来たら俺らがぶっ殺すから安心しろ」
「私もぶっ殺したい」
「Aはダメだ」
「なんで！」
「ゲンと約束してんだろうが」
「そうだけど……」
「俺たちもお前が心配なんだよ。いいから守られてろ」
つまらなそうなAの頭を撫でてやって、出会ったばかりの頃みたいに、みんなで体を寄せ合って寝転がり、暇な時間を潰した
ゲンスルーはいまだに俺たちのところに来ないどころか、カードを使っての連絡すらなかった
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ライ(プロフ) - カナさん» こちらも読んでくださってたんですね！ありがとうございます。楽しんでいただけたみたいでとても嬉しいです！ (2020年9月28日 10時) (
レス) id: 182c279fa9 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - 最期まで読みましたがとっっっても面白かったです！！！！ゲンスルーの作品中々ないので読めて幸せでした。もし続編があったら楽しみにしてます！改めて完結お疲れ様です！ (2020年9月28日 0時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ライ | 作成日時：2020年9月25日 10時
