story257 ページ19
.
「お前たちはどこから来たんだ？向こうの山か？」
今度は私たちが質問される番になった。
神童センパイは、今までの言動からトーブに「未来から来た」と言ってもわからないだろうと思ったのか、「恐竜を探しに来たんだ」とだけ告げた。
「ティラノサウルスより強い恐竜！トーブは知らない？」
恐竜と交友関係の広いトーブなら知ってるのではないかと天馬が続ける。
すると信助がそっと天馬に言った。
「ティラノサウルスは遠い未来、僕たちの時代の人が付けた名前なんだ。だからトーブは知らないよ」
「ああ、そっか。じゃあなんて言おう...」
思い悩んでいると、トーブから思わぬ言葉が返ってくる。
「知ってっぞ、ティラノサウルス」
「「ええっ!?」」
天馬と信助が仰天する。更にトーブは続けた。
「でもティラノサウルスって、そんなに強くはねえけどなあ」
と、これまたびっくりの発言。
ティラノサウルスは恐竜の中で最強という私たちの中での認識は、トーブにとっては違うみたい。
「じゃあ、どの恐竜が1番強いの？」
その恐竜が、今回のミキシマックスの相手だ。
ワクワクしながら尋ねると、トーブはニッと笑って答えた。
「ロックスターってんだ！
獣の谷の洞窟に住んでる、ここら辺の奴らのボスなんだ！」
「おじいちゃんの予想が、当たったね」
「うむ！ボスならば、ミキシマックスの相手に相応しい！」
そこからの話は早かった。
今日は慣れない土地を歩きまくったお陰で疲れていることと、案内人であるトーブが寝てしまったことから、ロックスターに会いに行くのは明日にしようということになった。
野宿場所を探そうとする私たちに、ケツァルコアトルス基、トーチャンが嘴で何かを示す。嘴の先には、人が数人寝転べるくらいの大きさの穴。
「ここで寝ろってこと、かな？」
「まあ、僕たちだけで野宿するよりは安全だね」
「それもそうだね」
天馬とフェイが笑い合う。
不安ばかりの恐竜時代だったけど、不思議な出会いのお陰で、何とかなりそうだ。
.
「現代と違って、電灯とか何も無いから大丈夫かなって思ってたけど...」
真夜中にこっそり起き上がった私は、夜空を見上げる。
雲こそあるけど、満天の星空と夜空に浮かぶ三日月が見える。それらが暗い白亜紀の空を照らしていた。
暗闇に目が慣れると、月と星灯で段々と視界がハッキリとしてくる。
「...さあ、特訓だ」
.
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼乃(プロフ) - ビジュさん» ビジュさん!!残念至極、最近見つけて読んでいます！夢主ちゃんの心理描写がぐさぐさと刺さって感情移入がすごいです...。最近まで更新停止してしまっていた者ですが、こうして温かいコメントを頂けて嬉しいです。ありがとうございます！お互い頑張りましょうね！ (2月12日 20時) (
レス) id: 8dc0166a3f (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - ルビーさん» コメントありがとうございます！更新を長く停止してしまっていた中、この作品を見つけて読んでくださり嬉しい限りです。今後も更新は不定期の予定ですが、完結までは時間がかかっても書き切りますのでよろしくお願いします...!! (2月12日 19時) (レス) id: 8dc0166a3f (このIDを非表示/違反報告)
ビジュ(プロフ) - コメント失礼します。蒼乃さんの描かれるフェイくんとの絡みが最高です…！丁寧な描写に引き込まれました！体調に気を付けてご自分のペースで頑張って下さい( ꈍᴗꈍ) (2月12日 19時) (レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー - こんにちは！続きがすごく楽しみです。更新頑張ってください！ (2月12日 15時) (レス) @page40 id: 0734f30b1c (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃(プロフ) - 雨宮紫織さん» 更新が不定期続きで更新詐欺のようになってしまい申し訳ございません...。いつも温かな応援をありがとうございます。今後もどうぞよろしくお願いします！更新放棄はしておりません！ｶﾞﾝﾊﾞﾘﾏｽ...!! (2月9日 20時) (レス) id: 8dc0166a3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼乃 | 作成日時：2019年7月17日 21時
