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「何を、覚悟しろと?」
「ん?全部受け入れる覚悟」
ってことは、先輩ば隠し事をしていた…いやいや誰にでも隠し事なんてあるだろうし珍しくない。
「…何でもどうぞ」
「なら遠慮なく」
___
先輩の笑顔に騙されていたとは…
両手膝を床につけてどんどんと床を叩く。
先輩曰く、人の絶望している顔が好きだとか。なんというか不思議な感じだなとは思っていたけれどまさかこれ程…
「本当はAちゃんも絶望させてあげようと思ったんやけど…その前に隠し部屋見つかってしもうたからなぁ」
「受け入れるとは言いましたが、それだけ、ですかね」
「あと、君に会った時、一目惚れしてしまって」
落ち着かない、と先輩は言った。本人を前にして言えるのは凄いと思います。
「…実は私もで、爽やかそうな人だなと思っていたらドSだったんですね」
「ドSやなんて…褒めてもなんもでんよ?」
「いや、褒めてないですけど」
その言葉を無視して先輩はうっとりしている。しかもまだ髪を上げ眼鏡を外しているから動悸が酷くなった。
「もう知られたんやったら隠す必要もないな」
「?」
「これから君を絶望させるために色々していくから"覚悟"してな?」
問答無用ですかそれは。
「問答無用!」
拒否権ないんですか。
「拒否権もなーし!」
助けを求めてもよろしいですか。
先輩は近づき
「ダメや、僕は君の絶望した顔が見たいんやから」
にこにこしながら言っているけど私にとってはちょっとグサッとくるよ、先輩。
「…いつの間にか真っ暗やね、送ってくわ」
「え、ちょっ」
先輩に背中を押され廊下に出るとふわりと体が浮いた。先輩が私を持ち上げたようだ。
「羽が出ないんなら尚更やな、さぁ帰るかぁ」
「先輩はいつ私の家を」
「ん?」
ダメだコレ、聞く耳持たないパターンだ。
それから先輩に抱き抱えられ家に帰ってきた私は入間くんとおじいちゃんに物凄く心配された。先輩はもう居なくなっていた。帰るのはや。
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アイリ - 続き楽しみにしてます! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - あ、ありがとうございます!面白かったです! (2020年2月25日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - アイリさん» コメありがとうございます!結婚式ですね!了解です! (2020年2月24日 20時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
アイリ - 夏祭り面白かったです!リクエストよろしいでしょうか?結婚式よろしくお願いします!これからも頑張ってください! (2020年2月24日 18時) (レス) id: 9394df581f (このIDを非表示/違反報告)
沫梨(プロフ) - スイカバーガチ勢野坂さん» 遅れてしまい申し訳ありません!夏祭り了解しました!!コメありがとうございます! (2020年2月20日 21時) (レス) id: 175b7a0ad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沫梨 | 作成日時:2020年1月5日 10時