鬼狩り25 ページ25
〜貴方サイド〜
貴方「鬼だ!!」
私は反射的に叫んでいた。
旅館ではない____まったく別の方向から!!
冨岡さんも気づいていたようで、高い跳躍力で屋根に飛び乗ると、あっという間に駆け抜けていく。
すごい。あの速さと身のこなし、間違いなく戦い慣れしている動きだ。
おそらく、かなり上の階級なのだろう。いや、もしかしたらそれ以上の……
……とにかく、今は私も追わなきゃ。
余計な雑念を振り払い、冨岡さんの後を追って私も走る。
すると____大通りに鬼が2体いた。
どちらも血鬼術の使い手であることはすぐわかった。
鬼1「おい、あの服……鬼殺隊だぜ」
片方の鬼が唸るように言い、私たちを睨みつけてきた。そしてもう片方の鬼も鋭い形相をしている。
鬼2「ああ……話が違うぜ。どうなっている?」
話が違う……だと? 一体何のことだろう。
鬼1「まぁいい。俺たちがするべきことは、こいつらをぶっ殺すことだ!!」
鬼がそう叫んだ直後、突然身体……というより、両足がズシンと重くなるのを感じた。
違和感に足元を見下ろすと、なんと不気味な色合いの鎖が巻きついている。
____この鎖が、足を重くしているのか!!
見ると、冨岡さんの両足にも同じものが巻きついていた。
血鬼術だ。しかもこれは厄介な部類に入りそう。
相手の身体能力を下げる……足の動きを鈍くする。
私にとっては大したことない。
こんな鎖、その気になれば吹っ飛ばせるし、仮に巻きついたままでも動きには何の支障も出ない。
けれど、冨岡さんは………!?
鬼1「くくく……どうだ? 動けねぇだろ?」
鬼が得意げに笑う。
鬼2「次はこれでも食らいな!」
もう片方の鬼が、口からどす黒い液状のものを吹き出して私に向けて発射してきた。
かわすのは余裕なのでさっと避けると、その液体は壁に降りかかった。
液体で濡れた部分がドロドロと溶け出す。
鬼2「チッ、クソ女が! かわしやがって!」
鬼が罵倒してくる一方で、冨岡さんは驚いたように目を丸くした。
冨岡「お前、この重さで動けるのか」
貴方「えっ!」
ふ、不審がられた? 今の重さだと普通の人間は動けない……とか!?
ごまかそう! うん、そうしよう!
貴方「わ、私雷の呼吸が得意で! 足をすっごく鍛えてるんですよね〜!」
冨岡「そうか……」
冨岡さんは納得したように頷き、視線を私から鬼の方へ向ける。
そして、刀を抜いて構えた。
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サリア(プロフ) - きのこさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年3月2日 11時) (レス) id: 5231526d40 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - この作品超好きです!!更新頑張って下さい! (2020年3月1日 23時) (レス) id: 45b1b66d37 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - ふ ろ ふ き 大 根さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!(*´∇`*) (2020年2月28日 19時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
ふ ろ ふ き 大 根(プロフ) - ストーリーめっちゃ好きです!!続き楽しみにしてます( ・∇・)更新がんばってください!! (2020年2月28日 16時) (レス) id: cfd0445662 (このIDを非表示/違反報告)
サリア(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!神作品だなんて…嬉しいです(´∀`*) 更新頑張ります! (2020年2月27日 23時) (レス) id: 02855f94f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月26日 15時