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2人の魔法少年 ページ19

〜貴方side〜



貴方「えっ……」


突如響いた銃声。


直後、紫色を帯びた光の弾丸が炎を吹き出す街灯をすべて直撃し、破壊していた。霧野くんは間一髪で助かった。


呆然としている間にも今度は青く輝く光の矢が飛んできて、魔人の頭に命中する。


冷気を含んだ爆発が起きて、魔人の体がぐらりと傾く。


そして矢を受けたところが白い煙で包まれたと思いきや、爆発で大きく抉れた箇所から凍りつき、その氷はどんどん魔人の体を侵食していく。


魔人はあっという間に身動きがとれなくなった。



貴方「すごい……たったの一撃で……!」



しかし本体の動きは封じても、周りの建物や街灯、使い魔は未だ動いている。


本体の魔人が攻撃されたことで興奮し、暴れているようにも見えた。


それら一つひとつに、紫色の弾丸が撃ち込まれる。破壊力を伴った攻撃は、使い魔や障害物を容赦なく仕留めていった。


私は魔人の攻撃が止まったことでようやく立ち上がり、霧野くんの元へ駆け寄った。


光の壁は破壊されかけたけど……霧野くんは無事だ。傷ひとつついていない。


貴方「よかった……」


安堵する私の目の前に、先ほどの銃弾と弓矢の主が2人、姿を見せた。


??「なんだ? 見かけない魔法少女だな」


??「ちゅーか、霧野もいるじゃん!」


2人は明らかに驚いた様子で、私たちを見下ろす。


貴方「あ、あなたたちは……?」


その2人は、どちらも魔法少年だった。


弓の形をした武器を携えた少年に、二丁拳銃のような武器を持った少年。どちらも同い歳くらいに見える。


??「……話は後だ。浜野、まずはこいつを仕留めるぞ」


??「オッケー神童!」


!? 待って、神童と浜野……?


聞き覚えがある! もしかしてこの2人は……!


神童「俺が余計な奴らを排除して援護する。お前は魔人本体を倒してくれ」


浜野「りょーかい!」


単体では敵わないと悟ったのか、建築物や街灯が合体しいくつかの塊を作っていく。


動きがより激しくなり、こちらへ向かってくる。


神童と呼ばれた少年はそれを見ると、二丁拳銃を消す。すると今度は、ライフル銃のような形のひとつの銃が出現した。


スコープ付きのそれを構えると、先ほどよりも強烈な一撃を一体一体に確実に撃ち込んでいく。


浜野と呼ばれた少年は少し後退し、弓を構える。先ほどと同じ青い輝きが集まっていく。狙う先には、魔人本体。








弓から放たれた矢は一閃の光となり、魔人を貫いた。

神童と浜野→←危機



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作者名:サリア | 作成日時:2020年2月6日 21時

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