検索窓
今日:18 hit、昨日:4 hit、合計:14,749 hit

霧野蘭丸との出会い ページ11

〜貴方side〜


雷門中と天河原中の試合終了後、霧野くんは選手控え室に忘れ物をしていた。


その忘れ物を届けに行ったのが、私だったという。


貴方「そういえばあの時……」


雷門サッカー部が帰った後の控え室を掃除し始めた時、偶然誰かの忘れ物を見つけた。


選手が控え室を出て行ってすぐのことだったので、雷門の選手を乗せたバスはまだ出発していないはずだと考え、急いでバスの運転手に届けに行ったんだっけ。


霧野「危うく気づかないまま、天河原中を出てしまうところだった。古株さんから受け取った時に届けてくれた人の名前を聞いて、君のことを知った」


貴方「なるほど、そういうことだったんだね」


でもそんな些細なこと、気にしなくてもいいのに。


そう思ったが、霧野くんは律儀な性格の人だったようだ。


霧野「君にあの時の礼を言えないままだったから、今日会えてよかった。


俺の忘れ物を届けてくれてありがとう。あれは俺の大事なものだったから、本当に助かったよ」


貴方「あの、ほんと気にしなくていいですから! 私はサッカー部のマネージャーとしての仕事をしただけだし!」


霧野「そうか、君は優しい人だな。天河原サッカー部にはいいマネージャーがいる。


もちろん、雷門のマネージャーも優しくていい人たちだけどな!」


そう言って笑う霧野くん。こうして見るとさすがイケメン。


きっと、雷門じゃ相当モテるんだろうな。


貴方「ところで、あの忘れ物……。


布の袋に入ってて中身までは見てなかったけど、霧野くんの大事なものだったんだね」


霧野「ああ、中身はお守りが入ってる。幼馴染とお揃いのものだ。


あの時はフィフスセクターの支配が続いていて、自由にサッカーができなかっただろう? そんな状態でも、本当のサッカーができるようになることを諦められなくてさ。


それまでサッカーを続けようって約束と決意を込めて、二人でお揃いのお守りを買ったんだ」


友達とお揃いのお守りって! この人意外と可愛いことするな!?


なんて、茶化す場面じゃなかった。肌身離さず持ち歩くくらい、そのお守りは彼にとって大事なものだったんだ。


貴方「そっか。じゃあなおさら、届けることができてよかったよ」


そう言ってお互い笑い合ったところで、大事なことを思い出す。


行方不明の松風天馬くんのことを。


貴方「ねえ霧野くん。天河原中で聞いたんだけど……」


どうしても聞きたくて、私は恐る恐る話を切り出した。

サッカー部の異変→←稲妻町へ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:イナゴ , まどマギ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サリア | 作成日時:2020年2月6日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。