第七百九十話：帰還 2 ページ36
〈side 悠〉
⁇?「遅い帰りね、ジョセフに承太郎！まったく待ちくたびれちゃったわ。ホリィならとっくに……
…あら？そちらのお嬢さんとワンちゃんは……？」
元気にしゃべり始めたのは、エプロン姿でやってきたおばあさんだった。おばあさんと言っても、ずいぶん若々しく見える。
そんな明るい人に声をかけられてしまったので、ビクッとしてとっさに頭を下げてしまった。
『す…すみません、勝手に上がり込んじゃって…！』
⁇?「まあまあまあ！礼儀正しいお嬢さんね！ジョセフ、この子がハルちゃんかしら？」
ジョ「そうじゃ。あんまり怖がらせるんじゃないぞ、スージー。」
…スージー？その人って確か、潜水艦でジョセフさんが連絡を取っていた人だ。つまり、ジョセフさんの奥さん…？
思わず承太郎さんを見つめてしまう。
承太郎「…ああ、俺のおばあちゃんだぜ。」
うわーっ、やっぱりだ！
緊張でみるみる顔が赤くなってしまった。し…失礼のないようにしなければ！
しかし、ルンルンのスージーQさんは、エプロンをヒラヒラさせながら私の手を取った。
スー「さあ、上がってちょうだい！ホリィもあなた達を待ってるわ！」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〈side 承太郎〉
ードスン！
悠のやつがリュックを取り落とした。床に落ちたそれから、かなり重そうな音がする。
おいおい、一体何キロ分の荷物を背負ってたんだ？出会ったときからのことだが、こいつは未だに整理整頓が苦手なようだな。
『…ホ……ホ、ホリィさ……！』
声を震わせる目の前の年下の女は、ついには瞳を潤ませてその場に立ち尽くしていた。
あまりにもボーッとしていやがるもんだから、腕の中のイギーを落っことしたことに気がついてないみてーだぜ。
イギー「…アギ」
承太郎「あいつの腕の中はあきらめな。」
空気を読んでか、イギーはため息をついて部屋から出て行った。まるで人面犬だな。なんなんだ、あの表情の豊かさは。
ホリィ「ふふふ、お帰りなさい。悠ちゃん、承太郎、パパ！」
ずいぶんと痩せこけていた。見ない間に、肌や髪のツヤは失われていたし、少しばかり頬骨が浮き出してしまっている。
それでも、お袋は笑顔で腕を広げていた。
『よ…良かったです…ほっ、ほんと……にっ⁉』
承太郎「さっさと行け。」
顔を両手で押さえた悠の背中を、軽く蹴り飛ばす。アマが腕を広げて待っているんだぜ、てめーをな。
さっさと行ってやったらどうなんだ？
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チャンりど(プロフ) - ものすごく面白かったです！こんなに長編なのにここまで書けるなんてすごいです！ほんとに尊敬です、、！とても良すぎてイッキ見をしてしまいましたー！これからまた続編も見ていきたいと思います〜！ (2021年3月28日 10時) (
レス) id: eb60ea12c4 (このIDを非表示/違反報告)
おさば(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったですｯｯｯｯ！！こんなに長編の小説を読んだことがなかったのですが、飽きずに楽しく読むことが出来ました……執筆お疲れ様でした、素晴らしい作品でした(´TωT｀) (2021年2月8日 20時) (レス) id: 1de1f7238a (このIDを非表示/違反報告)
靜藍(プロフ) - 初めまして！私、初めてジョジョの小説を読んだのですが、キョウべえさんの作品とても面白かったです！！！私の好きなタイプのストーリーでしたｯｯ！！！((T_T))ｶﾝﾄﾞｳ!最高に楽しいお話をありがとうございました！！！ (2020年11月22日 17時) (レス) id: 114c5f5474 (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - 巨峰さん» はじめましてです。ありがとうございます！好きって言ってもらえて、誰かに認めてもらえるのがすごく嬉しいです！これからも精進いたします〜っ (2020年9月21日 19時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
巨峰 - ぁぁぁぁぁぁぁぁ…好きぃぃぃぃぃ…（泣） (2020年9月20日 18時) (レス) id: 782e9679bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キョウべえ | 作成日時：2020年7月25日 5時
