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生まれてくる星を、かたちを、種類を、生き物を間違えた。


そんなこと言っても母胎には帰れない、今日も息をする。

酸素、まずい。


ピンクの看板に降り注ぐしっとりとした霧で、私の耳の裏が濡れて冷たい。


「フロイド、私にもあだ名つけて」


「やだ」


この世界で、この腐った人生を終えなきゃいけない。

私、勉強できないし、あたまわるい。


この世界で、この街で生きろと言われた。

逃げれなかった。


稼げもしない、やっていけない。


何を売ってもどうにもならない、満たされない人生。

きっと幸福は訪れないんだわ。


「リーチ、結婚したんだ、いいの、こんなとこいて」



「ウツボは通い婚だし、いいよ」


「それ浮気って言うよ」



指輪がきらきら眩しい。


リーチ、フロイド、ウツボ、私の客、好きな人。


どうしても、欲しかった人。



「どうして」


手に入らなかったのだ。


それだけで、それだけ。

。→



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作者名:ぱりすめん x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年9月13日 19時

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