桜並木は知っている

花びらが2枚 ページ3

若武side

この前サッカーの試合に行く途中通った桜並木




とても綺麗だったから休日に来てみた




そこにはすでに先客がいて



休日にここで立ち止まって何をしているんだと思った




でも、よく考えると俺もその人と同じことをしているのか…






見上げると桜が満開で視界がピンク色で染まった




風が吹き、思わず目を瞑る




目を開けた瞬間




視界に入って来たのは宙に舞う花びらと




整った顔立ちの




女子高生がいた




その光景を見た瞬間




俺が今まで感じたことのない感情が芽生えた




嬉しいような、恥ずかしいような、




言葉では表現し辛い感情だった




この感情の名前はなんだろう








.





これは彼が恋という感情を自覚する話でもあるということは




桜並木だけが知っている

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