【カゲプロ】画面の奥の君と僕【カノキド】

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僕は浮かれていた。
だって、明日キドに会えるんだよ！？うわあ、どんな服着ていこう？どうしよう？ここはびしっとかっこよくキメてキドから「カノってゲームでもかっこいいけど、リアルでもかっこいいんだね！！」なぁんて言われちゃって！あ、どうしよう。にやけが止まらない。

「修哉、どうしたの？ そんなにニヤニヤしちゃって。だらしないわよ」
「っ！ 母さん！ も、もう！ 入るときはノックしてっていつも言ってるじゃん！！」
「ちゃんとノックしたわよ。それより修哉、勉強はしたの？」
「ちゃんとしてるし、しなくてもそこまで成績悪くないよ」
「そういう問題じゃないでしょ。もう……。あ、そうだ。修哉にお使いを頼みたいんだけど……いいかしら？」

そういって母さんはメモとお金を渡してきた。「いいかしら？」と訊いてくる割には有無を言わせないなんて、一体訊く意味はあるのだろうか。まあ、母さんの言う事には僕はどういう訳か逆らえないので(そもそも逆らう気など毛頭ないが)メモとお金を受け取って外に出る支度をする。

「うう〜っ、最近は冷えるなぁ〜。早めに済まさないと……」

そういえばキド、近所のデパートって言ってたけど……何処！？
確かに、僕の家の近所にデパートはある。だけど、キドの住んでる場所が僕の住んでる場所と同じとは限らない。

「ううん……、キドに僕の住所を言わなくちゃか……かなり危険だよなぁ……」

チャットの内容は特定の人にしか見えないようにはなっている。だけどログは残るし、下手したら僕は管理人から注意を受けてしまうかもしれない。あそこを二度と利用出来なくなってしまうかもしれない。
だけどそれさえもどうでもよくなるくらい、僕はキドに会いたいと思っていた。
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掛け持ちは私だって多いです。パス。

この作品はフィクションです。登場人物の行動を絶対真似しないでください。一切責任は取りませんので。

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