どこに居ても、必ず…

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A｢………近々、芭流覇羅と東卍とで抗争するんでしょ？｣

万次郎｢あぁ…｣

A｢万次郎は、圭介と戦えんの？｣




万次郎に聞く。


圭介と戦うってなった時、万次郎は本当に戦えるのか。万次郎は東卍の総長。こうなったらもう腹を括るしかない。




万次郎｢……｣

A｢なんの為に芭流覇羅と抗争するの？喧嘩売られたから？一虎がいるから？チームを大きくするため？｣

万次郎｢…俺は｣





あまりうちの弟を困らせないで欲しい。ただでさえ頼ることをしないのにこれじゃあ、いつか本当に今まで蓄積されたものが爆発してしまう。



……圭介はきっと稀咲鉄太を東卍から追い出したいんだろう。そのために自ら東卍を抜けて芭流覇羅に入った。

バカだからボコす以外の考えが浮かばなかったんだろうけど、むやみやたらに手を出せない事は圭介も本能的に感じ取ったんだろうね。




……本音を言えば、私はこの抗争……あまりやってほしくない。なにか、、、真一郎の時みたいな、、、、




胸がモワモワして、脈が早くなって、気持ち悪いから。




でもそんなこと私が言えた立場じゃないのは分かってる。だからこうして万次郎と話すことしか出来ない。




静かな空間の中、モヤモヤと考えていれば黙りだった万次郎がやっと口を開いた。





万次郎｢……なぁ、俺…俺は、場地とは戦えない｣

A｢うん｣

万次郎｢場地とは戦えねぇんだ…｣

A｢…じゃあそれを今度皆に伝えればいい。場地とは戦えないって言えばいい。

んで、戦えないから、場地は仲間だからって言って連れて帰っておいでよ｣




きっと圭介はもう東卍に戻る気はない。

東卍を守るために東卍を捨てた。それくらいの覚悟が圭介にはあるんだ。

じゃなきゃあんな行動がただのバカに出来るはずがない。




万次郎｢…｣

A｢万次郎がわがままなのは皆知ってるでしょ？今更じゃん｣

万次郎｢うるせぇ｣

A｢人がせっかく話を聞いてやったのに｣

万次郎｢…ありがとな、A｣

A｢ン。どーいたしまして｣





万次郎の頭に手を伸ばして撫でてやれば万次郎は、力なく笑った。


……やっぱ兄弟だよなぁ。似すぎててムカつく。




万次郎｢いてっ……は？｣

A｢あ、つい手が…｣




無意識にデコピンかましてた。

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