チョロ松 ページ22
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その真剣な表情に何も言えなくなる。
どうしたら良いか、分からずに上手く言葉が出ない。
「えっと…、」
チョロ松「…なーんてね」
その空気を打ち消すように先輩が明るい声を出す。
チョロ松「困らせちゃったみたいでごめんね?」
そう言って、私の手にふわりとノートを返した。
「あ、いえ…」
チョロ松「あー…、お詫びと言ってはなんだけどこの実験見ていかない?」
そう言って、色とりどりのビーカーに目を向ける。
「えっと、良いんですか?」
チョロ松「うん!」
嬉しそうにイスを用意され、私は隣に座る。
チョロ松「今日は、たぶん他の部員も追試で来れないだろうし暇だったんだよね」
「確かに、この広い実験室で1人だと寂しいですよね〜」
チョロ松「あ…なんか引き止めちゃった感じだけど大丈夫?」
「はい。帰って小テストの勉強をしようと思ってくらいですので…」
チョロ松「そっか…それなら良かった」
そう言って先輩は安堵の息をついた。
先輩って、細かい所に気がつくし気がきいて優しいな…なんて思いながら先輩の手元を見る。
「それに、私も花に色を付けるの気になってましたので!」
チョロ松「え?本当?」
「はい」
花に着色するのを見る機会なんて中々無いだろう。
そう思うと、断然興味が沸いてきた。
チョロ松「じゃあ、せっかくだから花が染まるまで見てってよ。」
「はい!あっ、何かお手伝いしましょうか?」
チョロ松「良いの?いつもは、部員が居るけど1人だと結構大変なんだよね。」
先輩の指示に従って、棚からビーカーを取り出す。
チョロ松「ありがとう。よし、色付けしようか」
そう言って、近くにあった花瓶を持ってくる。
花瓶の中には、チューリップやガーベラなど春に咲く花が沢山入っていた。
「わぁ…っ、綺麗ですね〜」
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みゆり(プロフ) - ぱわさん» コメントありがとうございます!この後、十四松のお話です! (2019年10月16日 9時) (レス) id: 0f30c1d8ba (このIDを非表示/違反報告)
ぱわ - あれ?もう、完結ですか!? (2019年10月14日 10時) (レス) id: dc49dd12be (このIDを非表示/違反報告)
みゆり(プロフ) - カラ松ガールさん» 本当ですかー!?ありがとうございますー! (2019年10月13日 19時) (レス) id: 0f30c1d8ba (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - この小説めっちゃ好きです!更新待ってます! (2019年10月13日 9時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
みゆり(プロフ) - れんやん。さん» 本当ですか!??そう言って貰えて嬉しいですー! (2019年10月12日 17時) (レス) id: 0f30c1d8ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆり | 作成日時:2018年12月8日 14時