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おはよう ページ2

「なるせ おきて あたしお買い物行ってくるけど」




「ぅん…うん、んんん……」





まだ夢心地の体を揺すると唸るような声が聞こえる。
気づいたらぎゅ、と握られていた手は 買い物に行こうとする私を全力で引き止めてきている。






「手、はなして」




「…うん、」




「なるせ」




「もういっかい、ねようよ」




「なるせのごはん なしにするよ」




「それは嫌 おきる」




「いや起きなくていいけどさ 手離してってば」




「だめーーーーー、おれもいく」





焦ったように目を開けたなるせが駄々を捏ね始めたので
わかった、と言うと 起きあがった ぽやぽやと寝癖のつけた頭が私のおなかにぶつかる。





そのままぐりぐり、と押し付けてくるので
なにかでみた 飼い主に甘える犬の動画を思い出す。





「ほら おなかすいたからはやくいくよ」




「んんーー、ごふんまって」





と、ぱたぱた ゆらゆら 寝室を出ていった。









いまだなるせの温もりの残る布団を整えてから部屋を出ると、ゆったりとしたお洋服を着たなるせがもどってきた。






「おまたせしました」




「ねぐせすごいね」




「うそ、ごめん、ちょっとまって」





とまた クローゼットへ駆けていくなるせ。
すぐに帽子を手に取って戻ってきた。





「ん、行こ」




「どこまでいくの?」




「んーー…駅前かな ケーキ食べたくて」




「だったらケーキ何種類か買って一緒に食べよ」




「いいの?」




「もちろん。そのまえに朝?昼?のご飯も買うでしょ?」




「だって なるせが夜中におなかすいたーーって言うからじゃん」





「ねーそれはごめんって! 作業してたらお腹すいちゃったんだもん」





「まぁ朝ごはん用のパンでホットサンド焼いてあげちゃったのあたしだから文句は言えないけどね」





「おいしかったよ」





「それは、 ありがとう、」






変に小っ恥ずかしい気持ちになりながら ほら行くよ、と玄関へとなるせを引っ張った。

甘えた→←◎



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a - 解像度高くてセリフ全部本人の声で再生できました…🙏栄養価高くて助かりますありがとうございます…🙏 (2023年3月18日 2時) (レス) id: ab97ed42bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゅ | 作成日時:2023年2月13日 17時

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