男子達の憂鬱・・・

俺の心境は、？ ページ10

ー忍ー

「なんで、スイーツって、人のものの方が美味しそうに見えるのかなぁ」

立花がそう言いながら、俺が頼んだチョコレートケーキを羨ましそうに見てくる。

これ、好きなのか？

俺にはショートケーキの方が美味しそうに見えるけど．．．？

「なんで？美味しそうじゃん｣

立花はパクっと一口食べた。

そして、う〜んと首をひねる。

俺は自分のケーキに集中しよ。

パクっ。

うん。普通に美味しい。

ふと、目線を感じた。

横を見ると、立花がまたもや羨ましそうに見てくる。

黒木じゃないけど、立花の考えが浮かんできた。

多分、(あっちが良かったなぁ．．．)とか思っているんだろうな。←ビンゴッ！by作者

聞いてみると、案の定、チョコレートケーキが良かったそうだ。

立花いわく、「ビターは無理だけど、そういう甘いものなら好き」らしい。

「へぇー。じゃ、あげる」

俺がそう言うと、立花はビックリした顔になる。

「いいの⁉」

ああ。

俺が頷こうとした時、隣にいた美門が耳打ちしてきた。

「ねぇ、語尾にアーンって言ってみてよ。面白い事になるからwww」

笑いを噛み殺しながら美門が言う。

面白い事？

美門の意図は分からなかったけど、取り合えず、言ってみることにした。

「立花。はい、アーン」

そう言ったとたんに、若武達から殺気が．．！

一方、立花はパァァァと顔を明るくさせ美味しそうにチョコレートケーキを頬張っていた。

「何？どうしたの、若武達」

同じく状況が把握できていなかった小塚に聞く。

「さぁ。何だか、怒ってるみたいだけど．．．ごめん、僕見ていなかったんだ」

そうか。と、頷こうとした時、グイッと若武に腕を引っ張られた。

「小塚、聞けよ。こいつアーヤにアーンしたんだぞ⁉許せんだろ」

若武からそう言われた小塚は一瞬、ビックリした顔になって、みるみる怒り顔に変わっていった。

．．．まぁ、本人はそんなつもり無いんだろうけど、すげぇ恐い。

「七鬼、何考えてるの⁉」

は⁉

首をひねっていると、上杉がハァとため息を付く。

「おい。こいつ意味分かってねぇぞ」

「嘘．．．いくら天然だからって、ここまで？」

「陽太、ＫＺには天然が二人もいる。しかも度が外れた程の」

「それ、翼も入ってるんじゃない？」

「．．．」

「おい！リーダーを放って話を進めるな！て言うか、アーヤに聞かれるだろ！お前らこっちにこい！」

またもや、グイッと腕を引っ張られ、店の奥に移動。

何なんだ？ホント．．．。

アーンは禁止！→←美味しそうなチョコレートケーキ

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