男子達の憂鬱・・・

悲痛な叫び ページ38

ー彩ー

「５番と１０番でポッキーゲーム！」

ニヤリと悪戯な笑みを浮かべて言う翔太くん。

うっ。カッコいい、かも。

って、それより、私の番号は、

「.........................１０番？」

そう呟くと皆がぎょっとした顔になる。

でも、その中に一人、嬉しそうな人が...。

「よっしゃ、俺５番」

「じゃ、じゃあ、砂原とアーヤがポッキーゲームするってこと？」

小塚君が泣きそうな声になる。

「僕、そんなのヤダな...」

「...俺も」

「すなーら、てめえ、変われ！」

「変われるわけねーだろ。少なくとも、若武、お前には変わらん」

「んだと！」

「翔太、何でそんな命令出すんだよ！」

「え、面白そうだから？」

「や〜。さすが俺の逹だな」

「別に翔のために言った訳じゃ...俺、黒木さんと佐竹さんで組まそうと...あっ、ヤベ」

殺気を察知した翔太くんは、慌てて口を手でおおう。

あ、地雷踏んじゃった。

黒い笑顔を浮かべる黒木君と佐竹さんに、真っ青な顔色の翔太くん。

「や、これは何かの間違いで...」

「こっち来ようか、武内」

「ひぃっ。い、嫌だ！翔、やっぱ黒木こえーよ！」

「ドンマイ」

「ドンマイじゃねー！助けろ！」

一向に話が進まないみんなに呆れる。

「あの、黒木君と佐竹さんと翔太君は、向こうで、話し合いなよ」

「立花さん、俺を戦場に送るき！？」

えっと、頑張って。

「じゃ、王様ゲーム進めないから、僕たちは向こうに行こうか」

「いやだ！絶対に無理！ウッ。オレ、ハラガイタイナー」

「演技してないで行くよ」

「あぁぁぁぁ〜ー！」

悲痛な翔太君の叫びを聞きながら、砂原は何事もなかったかのように言う。

「じゃ、ポッキーゲームするか。立花♪」

「あ、うん....」

後で、翔太君、よしよししてあげよう。

私は心の中でひっそり誓った。

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