王様、自滅する ページ34
「つ、疲れた」
しばらくして、翔太君が忍を背負って、戻ってきた。
忍が降りると、力尽きたように横になる。
「大丈夫？少し、休んどく？」
「や、まだいけます。......多分」
「じゃ、始めるか」
うん！
『せーの、王様だーれだ！』
うっ...。
また4番!?
はぁ....、王様は、誰だろ。
「っしゃあ！俺王様〜！」
若武が立ち上がって言うと、上杉君が分かりやすく、顔をしかめる。
「うるせ。早く命令しろよ」
「まだカード使ってないから使うか」
若武がみんなには見えないように、スッとカードを引く。
「おぉ、じゃあ、８番と１１番が...」
ゴクリ。
「ハグだ！さぁ、やれ！王様の命令は絶対だぞ」
げっ。ハグなんてカードもあるの？
私じゃなくて良かった。
「···俺、８番」
上杉君が嫌そうな顔で手を上げる。
うんうん、嫌だよねぇ。
「１１番、誰？」
小塚君がまわりを見回す。
すると、私の前で顔を止めた。
え、何なの。
「アーヤ、ではないよね？」
「うん。もちろんだよ」
そう言うと、小塚君だけでなく、他の人もホッと息をつく。
ほんと、何なの？
前にもこういうことがあった。
別に嫌な気分ではないんだけど、やっぱり、いい気分でもない。
隠し事をされてる感じかな。
「あのさ、」
佐竹さんが申し訳なさそうに若武を見ながら言う。
「１１番、いないよ？」
その言葉にみんながハッとする。
確かに、そうだ。
今ここにいる人数は１１人。
だけど、王様は抜けるから、数字は１０番までしかない。
私達は一斉に若武を見る。
「し、仕方ねぇーだろ！無駄に人数多いんだよ！」
「じゃ、１１番は若武で良くない？」
翼がニヤっとした顔で言うと、急いで悠飛が賛同する。
「おお、そうだ。そうしようぜ、若武。１１番は王様だ」
その言葉を聞いて若武は真っ青。
あ〜あ···。
「嫌だ！上杉とハグとか死んでもせん！」
「それは、こっちのセリフだ！」
「ダメだよ、若武」
小塚君が首を横にふる。
「自分で言ったよね？王様の命令は？」
「ぜ、絶対....」
「じゃあ、してね」
わ、珍しく小塚がおしてる。
「く、くっそ」
若武はくるりと上杉を向く。
「お前とハグなんて、何があっても、したくないが、やむ終えん。王様の命令は絶対だ」
「嘘だろ......」
その後、二人が震えながらハグして、みんなが爆笑したのは、言うまでもない...かな。
「「最悪だ」」
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ＴＯＫＩ - えんがわさん» なりましょー！( ≧∀≦)ノ (2020年9月6日 22時) (
レス) id: 15af28bb84 (このIDを非表示/違反報告)
えんがわ - 是非，お友達になりたいです！ (2020年8月13日 15時) (レス) id: 060dcf777e (このIDを非表示/違反報告)
ＴＯＫＩ - サファイアさん» ありがとうございます！更新頑張ります！(￣∇￣*)ゞ (2020年5月6日 9時) (レス) id: 8d367e2200 (このIDを非表示/違反報告)
サファイア - 佐竹くん…優しいすぎですね!でも怒ると怖いね…更新頑張ってください (2020年4月22日 10時) (レス) id: ab07f9bac6 (このIDを非表示/違反報告)
ＴＯＫＩ - わ、凄いうれしい！オリキャラってあんまり好きになってもらえないので．．．これからも頑張ります！ (2019年5月19日 12時) (レス) id: 6817500936 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ＴＯＫＩ | 作成日時：2018年7月18日 2時
