男子達の憂鬱・・・

若武と胃腸薬 ページ26

ー彩ー

「えっと、．．．．．なん、で？」

戸惑う私に忍が答える。

「学校に行ったら立花と美門がいなくて、佐竹に事情を聞いた」

なるほど。

じゃあ、佐竹さんがみんなに知らせてくれたんだ。

「立花、俺．．．電話かけたんだけど」

うそ．．．。

う〜む。

「あった．．．ような、無かった、ような？」

脱力する上杉君を見ながら苦笑いで言う。

「姫、お薬です」

黒木君がニコッと微笑む。

「あ、あり．．．がとう／／／」

私は薬を飲む。

ふぅ。

「どうだ？」

上杉君の心配した顔を見て少し笑う。

「うん。．．．薬、まだ効いてないね」

あ、とした顔になる上杉君。

「立花、そういえば、美門来た？」

忍が部屋を見回しながら不思議そうな顔で聞いてくる。

はて？翼？

「若武センセもいないけど？」

あぁ。若武．．．。

「さっき、来たんだよ。．．．小塚君と、一緒に」

「え、今は？」

「若武が薬、間違えて胃腸薬買ってきちゃったみたいで」

そう言うと、黒木君がフッと意味ありげに笑った。

「佐竹の予想、的中だな(ﾎﾞｿ」

小声で言ってたけど隣にいた私には聞こえてしまった。

はて？

佐竹さんの予想？

「あの、黒木君、さっきの予s．．．、」

「立花！」

聞こうとしたけど、忍に遮られてしまった。

忍め．．．！恨むからね！

「ん、でさ、美門の事なんだけど、俺より先に出たのに、何でいないのかなって」

あ、さっきもそんな事言ってたね。

ガチャ！

ん？

「アーヤ！今度こそ、ちゃんとした薬買ってきたぞーー！」

この声、若武！

「また、胃腸薬、買おうとしてたけどね．．．」

呆れたような小塚君の声も聞こえる。

「また、胃腸薬買おうとしてたのかよ．．．バカ武」

あはは。(^_^;)

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