【文スト】視力検査という現実から逃走しようと夜更かししたらトリップしちった☆

私のところ長い… ページ14

続き 琴音side

太宰「それは薄情な施設もあったものだね」

国木田「おい太宰。俺たちは恵まれぬ小僧に慈悲を垂れる篤志家じゃない。仕事に戻るぞ」

琴音「難しい言葉ばっかで何も頭に入ってこない(白目)」

敦「……お二人は…何の仕事を？」

太宰「なァに…」

太宰「探偵さ」

敦 ぽかん

琴音「敦君…せめてなんか言ったげて…」

国木田「探偵と云っても、猫探しや不貞調査ではない」

国木田「斬った張ったの荒事が領分だ。異能力集団『武装探偵社』を知らんか？」

琴音「ヘェ、お二人武装探偵社員だったんですねぇ」

まあ、知ってるけど
あ、太宰さんどっか見てる

太宰「あの鴨居頑丈そうだね…人間1人の体重に耐えられそうな位」

あぁ眠い…

ーーーーーーーーーー

？「い………嫌……す……！！」

琴音「ん？」

あ、あれ私思いっきり寝てたわ
勝手に話進んでるもん
何話したかは知ってるけど

敦「ち、ちなみに報酬はいかほど？」

太宰「こんくらい」

琴音「おぅ……」

…………………

琴音「なんで私こんな処に居るのかなぁ」

はぁ
私も巻き込まれてる…
今更だけど、私の推し鏡花ちゃんだから！！

太宰「却説＿そろそろかな」

おっ！始まったか

ガタン

敦「今…そこで物音が！」

太宰「そうだね」

敦「きっと奴ですよ太宰さん！琴音ちゃん！」

琴音「あれは、風で何かが落ちただけ」

敦「ひ、人食い虎だ。僕を喰いに来たんだ」

太宰「座りたまえよ敦君。虎はあんな処からは来ない」

敦「ど、どうして判るんです！」

太宰/琴音「「そもそも変なんだよ敦君」」

琴音「経営が傾いたからって養護施設が児童を追放する？大昔の農村でもあるまいし」

太宰「いや、そもそも経営が傾いたんなら1人2人追放したところでどうにもならない。半分くらい減らして他所の施設に移すのが筋だ」

敦「太宰さん、琴音ちゃん、何を云って＿」

琴音「君が街に来たのが2週間前、虎が街に現れたのも2週間前」

太宰「君が鶴見川べりにいたのが4日前、同じ場所で虎が目撃されたのも4日前」

太宰「国木田君が云っていただろう。『武装探偵社』は異能の力を持つ輩の寄り合いだと」

太宰「巷間には知られていないがこの世には異能の者が少なからずいる」

琴音「その力で成功する者もいれば＿」

琴音「力を制御できず身を滅ぼす者もいる」

太宰「大方、施設の人は虎の正体を知っていたが君には教えなかったのだろう」

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