【斬島】きっと、君のいる世界が ページ5
……ああ、またこの夢だ。
最近ずっと同じ夢を見る。
それは真っ暗な夜に、森の奥にある神社にただ1人私だけが突っ立っている夢だ。
ふと、草が揺れる音がした。
振り向くと、青い瞳をした男と目があう。まるで昔の軍隊にいるような服だ。
「……どちら様でしょうか」
「俺は斬島。……獄卒だ」
ゴクソツ?
それはなんなのだろうか。
ああでも、今日の夢はいつもと違うようだ。
「どこかで会いました?」
「……いや、初対面のはずだ」
「そう、失礼」
そうだ。この男とは初対面のはずだ。
だけど、この懐かしいような気持ちはなんだろうか。彼の頭に被ってある帽子が、自分の部屋に置いている帽子にそっくりな気もする。
あの日、神社で眠る私に被せられていた帽子に。
「不思議ね。初めてあった気がしない」
「そうか」
口数の少ない男……斬島さんだったけな。彼に一歩一歩と近づく。
「会いたかった」
その言葉が、自然と零れた。
途端、腕を強く引かれて斬島の胸に飛び込む形になる。
「あ……」
『忘れられるのも、つらいものだな……』
誰かの声が聞こえた。暗闇にうっすらとひかる青い……。
「やっぱり、初対面じゃないですよね?」
「……ああ、そうだな」
斬島の腕に力がこもる。
「ふふ、忘れてごめんなさい」
もう絶対に離れたくない。
手に温もりを感じながら、暗闇に落ちた。
目を開けたらきっと……。
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伍-フュンフ-(プロフ) - くれーぷ/紅花さん» ありがとうございます!木舌は元々企画で作られたものです。ご褒美になって良かったです(笑)個人的にも斬島の話が好きです!これからもよろしくお願いします! (2017年11月14日 19時) (携帯から) (レス) id: 0eb901e13a (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - コメ立て続けにすいません。木下ヤンデレとかご褒美ですか← 全員良かったです!これからも頑張って下さい(*´∀`)♪ (2017年11月13日 20時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - 獄都事変好きなので読んでみたらめっさ感動してしまった…涙腺緩くなった← 佐疫君とか斬島とかもう全部良かったです。 (2017年11月13日 20時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - ねむねむさん» ほ、本当ですか!?ありがとうございます! (2017年10月20日 20時) (携帯から) (レス) id: 0eb901e13a (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむ - いいです!凄くいい! (2017年10月19日 19時) (レス) id: 7ee805d977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伍-フュンフ- | 作成日時:2016年3月17日 0時