第150話 戦うつもりはありません ページ1
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「それで私達も、練習させるよりまずは精神を鍛え直すことから始めたほうが良いのではと、1から修行をさせているのですが…」
少年は木暮についてを語った。
「いくら説明しても、木暮は自分だけがいじめられていると決めつけて、あいつにとっては仕返しのつもりなんでしょう…」
木暮は、サッカー部の選手たちにいたずらを繰り返しているそうだ。
「かなり性格歪んでんな…」
「同じサッカーをする者として、恥ずかしい限りですね……ああ壁山くん、もう少し右です」
先程転んた際に壁山の下敷きにされ足をくじいた目金が壁山をこき使って肩揉みさせている様子を見ながら、雷門イレブンは苦笑いした。
「でも、どうしてそんなにみんなのことが信じられないのかしら？」
秋の言葉に少年は答えた。
「木暮は小さい頃、親に裏切られたようで」
「えっ……親に？」
「ええ。それ以来、人を信じることができなくなったみたいなんです」
春奈が少し眉を下げた。
「──で、何か私達にご用でも？」
「あ、そうそう！」
「実はこちらに、エイリア学園から襲撃予告が来たと聞きまして」
瞳子監督が前に出た。
「襲撃予告？ああ…そのことですか」
「俺達も一緒に戦おうと思ってさ！」
「………そうですか。ではどうぞ、ご案内いたします」
少年は雷門イレブンを道場に案内した。
「──なるほど、お話はよくわかりました」
「それじゃあ、俺達と一緒に戦ってくれるんだな？」
「いいえ」
道場で、漫遊中のメンバーたちと顔を合わせて話をすると、メンバーの一人は首を横に振った。
「私たちは戦うつもりはありません」
「戦うつもりがない？」
「はい」
少年は頷いた。
「私達がサッカーをしているのは、あくまで、心と体を鍛えるため。争うためではないので。彼らには、私達に戦う意思がないことを話して、おひきとりいただきます」
「お引き取り…？」
「お、おい！お前ら話聞いてたのかよ！」
染岡が立ち上がった。
「そんな話が通じる相手じゃねえって言ってんだろ！」
「それはあなたの心に邪念があるからです」
「じゃ、邪念！？」
「心を無にして語りかければ、通じないことはありません」
「な………なんだよ、こいつら」
少年たちは立ち上がり、手のひらと拳を合わせた。
「では、失礼いたします。修行の時間ですので」
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
