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ヒビキ *ヤンデレ ページ14

彼は私が喋っている間ずっと笑いながら話を聞いている。
別れ話をしているはずなのにはたから見たら楽しくおしゃべりをしている様だ。

「…だから私と別れてください」

ちらりと彼の顔を見ると背筋が凍りついた。
口元は笑みを絶やしていないのに目は全く笑っておらずじっとこちらを見ている。
恐ろしさがあり威圧感があり、何より深い狂気を感じる。

「ダメだよ」

「俺はAを守らないと。Aは優しいから害虫共が近づいて来るだろ。ずっと守ってやるから。だから、そんなこと言うなよ」

彼を取り巻く空気がガラリと変わった。
口元から笑みは消え凍てつく眼光が私を捕らえる。

体が小さく震え本能が警告する。ここは危ない今すぐ離れないと。
廊下へと続くドアへと駆け寄りドアノブを掴む。

それに彼の手が重なった。

「ダメって言ったよね?」

「あ、っ、ぁ、ひびき、く」

後ろから抱きしめられ耳元で囁かれる。
逃げようと振りほどこうとした瞬間
唐突な激しい睡魔に襲われる。

「な、に…こ、れ」

異常な睡魔に立っていることもできずへたへたと床に座り込んだ。

まさか、さっきだされたあのお茶に何か入れられていた?
でも、あのお茶は初めからだされていて、何かをいれる暇なんてなかったはず。
まさか…ヒビキくんは最初から私をこうするつもりで?

彼が私と同じ目線になるようにしゃがみこむ。

「大丈夫。ちょっと眠くなるだけだから。体に害はないよ。…俺から離れるなんて絶対許さない。お前はずっと俺が守るから。全部Aのためにやってるんだからな」

ぎゅうと抱きついて洗脳するように耳元で一言一言彼は紡ぐ。

私は一体どうなってしまうのか。

別れようと言った時に彼が見せたあの笑みの理由がようやく分かったような気がした。

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設定タグ:ポケモン短編集 , ヤンデレ多め , 激甘   
作品ジャンル:恋愛
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みぞれ飴(プロフ) - まぼろし!さん» ありがとうございます!そう言っていただけでとても嬉しいです!! (2022年1月5日 20時) (レス) id: 13e620fa4f (このIDを非表示/違反報告)
まぼろし! - この小説、今まで見たので1番面白いです!特にコウキ君です! (2022年1月5日 20時) (レス) @page38 id: 4fec785233 (このIDを非表示/違反報告)
みぞれ飴(プロフ) - 出雲(元あやりん)さん» コメントありがとうございます。チャンピオンおめでとうございます! (2021年12月18日 10時) (レス) id: 13e620fa4f (このIDを非表示/違反報告)
出雲(元あやりん) - あぁ、ダイゴしゃん!好き。付き合ってくださぁぁぁぁぁぁい!!(((お前はチャンピオンだから無理だろ!ダイゴしゃんに勝ったからな。←姉弟で、チャンピオンになりましたw (2021年11月16日 20時) (レス) id: afcb507146 (このIDを非表示/違反報告)
みぞれ飴(プロフ) - k.kさん» ありです! (2020年11月1日 18時) (レス) id: d3c8e877af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぞれ飴 | 作成日時:2019年10月11日 22時

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