甘美な毒 ポケモン短編集

ヨウ ＊ヤンデレ ページ1

ヨウくんはクラスの人気者。
彼の周りにはいつも人がいてその中心で
彼は笑っている。

かっこよくて優しくて運動神経抜群でバトルも強い。
そんな彼とは対照的に私はクラスではあまり目立たない存在だ。
いつも教室のすみっこで本を読んでいて
友達と呼べる友達もいない。

でも、そんな私にはヨウくんは優しく声をかけてくれる。
彼とおしゃべりした日は嬉しくてその事で頭がいっぱいになって読んだ本の内容もあまり頭にはいって来なかった。

私は彼に恋をしてしまったのだ。日陰者の私が
太陽のように明るい彼に。

実らない恋だと何度も自分に言い聞かせた。無駄だって、無茶だって、でも、好きという気持ちは日に日に大きくなっていく。


それから一週間後。

「好きです。俺と付き合ってください！」

校舎裏に呼び出され、突然ヨウくんは私にそう言った。
その言葉の衝撃で心臓が止まりそうになる。
憧れていた彼からの告白。
嬉しくて嬉しくて気づいたら瞳からは、一筋
涙がこぼれる。

「えっ！ごっ、ごめん！そんなに嫌だった！？」

ちがうの、とても嬉しいのとその意を示すように必死に首を振る。

「あ、の私もヨウくんのことが好きです。」
少し掠れた涙声で返事をすれば
彼はとても喜んだ顔をして私を抱きしめた。
突然のことに顔に熱が集まるのが分かる。
勇気をだしてそっと背中を撫でれば、彼は
花のような笑みを浮かべた。


まだ幸せだったのだ。この時までは

ヨウ ＊ヤンデレ→

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