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ずっとずっと、夢見ていた。

たぶんファンだったら誰もが夢にする。大好きなアイドルのコンサートを、最前列で見ることを。あたしもそんなファンのひとりだった。いつかKnightsのコンサートの最前列で、嵐ちゃんのうちわを振るんだってことを目標にしていた。だけど人生どう転ぶかなんてわからなくて、あたしは今、他の誰よりも最前列にいる。


「Aちゃん」


大好きな嵐ちゃんが、あたしの大好きな優しい声であたしの名前を呼ぶ。もう何度も呼ばれたことがあるはずなのに、あたしは泣きそうになっていた。夢みたいで。今ここにいることも、名前を呼んでもらえることも、あたしを真っ直ぐに見て微笑んでくれることも、ぜんぶぜんぶ、まだ夢みたいなんだ。


「最後まで、しっかり見ててちょうだいね」


コンサート会場の舞台袖に、あたしはプロデューサーとして立っていた。嵐ちゃんがウインクをしてから、ステージへと歩いていく。後ろ姿も、歩き方すらも、なにもかもが綺麗で、スポットライトに照らされて輝きはさらに増していた。幕が、上がる。大きな歓声が湧き上がるなかで、嵐ちゃんが一瞬だけこちらを見て手を振った。あたしはその輝きに目を細めながらうちわではなく、手を振り返す。ここは間違いなく、あたしが夢見た以上の最前列だった。無数のペンライトが、光の粒となって、彼を包み込む。

あたしにとって嵐ちゃんは、咲き誇る花であり、淡く柔らかな雪であり、暗闇の終わりを告げる朝であり、自由に羽ばたく鳥であり、道標の月であり、夢を、願いを叶えてくれる星であり、すべてを照らすーー光だったんだ。

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いちご - カップルになった続きがほしいです! (2022年4月16日 16時) (レス) @page10 id: 9dcf6f7d02 (このIDを非表示/違反報告)
冬梨(プロフ) - くまりつさん» こちらにもありがとうございます……! この嵐ちゃん連載は当方もお気に入りでして……好きだと言ってもらえて本当に嬉しです! なにより、コメントいただけるだけで本当に嬉しいです! ありがとうございました! (2022年3月14日 20時) (レス) id: cc516d419d (このIDを非表示/違反報告)
くまりつ - あああ嵐ちゃああああんっ!!ありがとうございます!!好きです!!(語彙力がなくてすいません💦) (2022年3月13日 22時) (レス) @page10 id: c5e980ac58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬梨 | 作成日時:2021年12月25日 8時

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