解せぬ……59 ページ31
貴方side
｢咲音と一緒に帰るのって一週間謹慎の後以来だよな〜｣
『言われてみればそうですね』
"一人じゃ危ないし一緒に帰るか！"と何となく既視感のある言葉を言われ、私は菅原先輩と帰ることとなった。
二人並んで雑談をしながら帰り道を歩いていく。
｢そういえば、あの後はちゃんと寝れてるか？｣
『はい、きちんと寝れてますよ』
少し心配そうに聞く先輩に、私はもう大丈夫だと明るく返事をした。
ちなみにあの後、私は母さんとの約束事が増えた。
｢食事中にスマホはいじらない｣だとか｢知らない人(不審者)とは話さない｣だとか、そういうものだ。
先日、それに｢最低でも午後10時までには寝る｣という新しい約束事が出来た。
母さんとの約束事は守らなければならないので、どれだけ忙しくても早く布団に入るようにしている。
｢それならいいけど！ あんま心配かけさせんなよ〜？｣
『わっ……！』
菅原先輩はそう言って私の頭をわしゃわしゃと犬のように撫でる。
こんな風に誰かとじゃれたことが無いので、されるがままになっていると、先輩はいきなり両手で私の両頬を包み込んだ。
｢……うん、クマも消えかけてるし、大丈夫そうだな｣
先輩は私の顔を覗きこみ、クマが消えかけてるのを確認すると、満足げに笑った。
こんな暗がりでよく見えるなとぼんやり考えていた私は、ふと我に返る。
『ちょ、先輩、近いです！』
｢あっははは！ 悪い悪い！｣
菅原先輩は私の焦った声を聞くなり、いたずらっ子のように笑って離れた。
(心臓に悪い……)
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冬景色(プロフ) - かめそんさん» 初めまして。応援コメントありがとうございます！お褒めに預かりとても嬉しく思います。これからも精進いたします！ (2020年5月12日 7時) (
レス) id: e83ba022d2 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くて続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2020年5月12日 4時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬景色 | 作成日時：2020年5月9日 8時
