解せぬ……60 ページ32
菅原side
｢……あれ、菅原、あの後弁当箱どうした？｣
大地にそう言われ俺は焦って鞄の中身を見る。
どれだけまさぐっても俺の青色の布に包まれた弁当箱が出てくることはなかった。
あの後、というのは、新調した弁当箱だぞと自慢をした時の話だ。
確か、体育館の下駄箱に置いたのが最後のはずだ。
『やべ……、ごめん二人とも！ 先帰って！』
顔が真っ青になっていくのを感じつつ、俺は二人に先に帰るよう言ってもと来た道を走る。
｢おう、気をつけろよ｣
｢また明日な｣
二人の声に俺は振り返ることなく手を振ると、先程よりも速度をあげて走った。
『……ない……』
俺は体育館まで、戻り、全ての下駄箱を見てみるが、新調したばかりの弁当箱は見当たらなかった。
盗られたか、と肩を落としていると、部室の扉の前に咲音が居るのが見えた。
(こんな時間にまで残ってるのか……、偉いな)
(……ん？ もしかしたら……)
咲音なら何か知っているんじゃないかと思い、俺は咲音の所へ走り寄った。
ーーー
俺の読んだ通り、咲音は俺の忘れ物に気づき、部室へ保管しようとしてくれてたらしい。
早めに気付いてよかった。
『咲音、これから帰りだよな？』
｢はい｣
『んー、一人じゃ危ないし、一緒に帰るか！』
俺は咲音にそう言い、少し強引なような気がするが、一緒に帰ることにした。
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冬景色(プロフ) - かめそんさん» 初めまして。応援コメントありがとうございます！お褒めに預かりとても嬉しく思います。これからも精進いたします！ (2020年5月12日 7時) (
レス) id: e83ba022d2 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くて続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2020年5月12日 4時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬景色 | 作成日時：2020年5月9日 8時
