緑間の双子の妹は、授業を受けない天才ハッカー少女！

ハッキング★85 ページ16

別にやりたくてやってるワケじゃない。

知りたくて知ってるワケじゃない。

なのに、情報はどんどん僕へと流れ込んでくる。

全てを知りたいワケでもないのに。

小さい頃にパソコンに興味を持って、独学で勉強しただけ。

ただそれだけで、僕はできてしまう。

それが嫌だった。

僕が悩んでいるのを見て、人は『贅沢な悩みだ』って言う。

それも嫌だった。

全部が全部、嫌だった。

でも、少しだけいいこともあった。

いや、“少し”じゃなくて、“たくさん”あった。

あったはずなのに・・・。

それを上回るほど、嫌なことがあった。

その嫌なことがいいことを消して、

嫌なことしか見えなくなって、

全部分からなくなった。

僕はなんのためにハッキングなんてやってるの？

僕はなんのためにお金を集めているの？

僕はなんのためにパソコンを起動させるの？

なんのために・・・。

そうだ。

少し、昔話をしよう。

唐突だけど、聞いて欲しいんだ。

僕が小さい頃。

まだ『僕』じゃなくて、『私』でいたとき。

.

ハッキング★86→←駄作者からだよんw

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す