58 ページ8
「…失礼します」
笹山「ごめんね。急に呼び出したりして」
呼び出されて校長室に向かうと、そこには校長と理事長と警察の方がいて、ペコリと頭を下げる
空いた椅子に腰かけると、背中をぴったりとくっつけていた理事長が若干前のめりになった
笹山「今回の話、まあ聞いてると思うけど…北川くんのこと」
「…はい。その事でお話が？」
笹山「そういうこと。警察の方々がどんな人だったか聞きたいらしくてね」
「わかりました」
そういうことだろうと思った
こうやって私を呼び出した理由は、カッとならずにまともに話が出来る人材が他にいなかったからだろう
皆は仲間想いで、良くも悪くも仲間が疑われている状況で冷静に話せるわけがない。最悪の場合…警察相手に殴りかかりそうだし
《北川は貧しい家庭で育ったと聞きましたが…普段からそのようなことを感じることはありましたか？》
「いえ。私もつい先日その話を聞いて知りました。でも、温厚で優しい人です。窃盗をするようには思えません」
《はっ、どうだかな》
話を聞いてくる若い人と隣でふんぞり返る偉そうな人、物腰柔らかい感じで聞いてくる若い人の質問に答えると、隣のおじさんがふっ、と鼻で笑う
なんだろう、このイラッと来る感じは…
《ちょっ、先輩…！》
《星条南は不良も多い、まともな生徒がいるとは思えねえな(笑)》
「…それ、どういう意味ですか？」
《不良はクズしかいない、金に困ってやったんだろ》
《そんな言い方しなくてもっ、！》
「そうですか、最初から北川を犯人と決めつけていらっしゃる方と話しても無駄です。これで失礼します」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1734人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夕月ハノ(プロフ) - 面白いです！更新まってますね (2022年1月30日 19時) (
レス) id: 6cf6ea60b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：優風翔
| 作成日時：2021年9月26日 0時
