不良少年Ⅱ (ページ9)

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「あーっもうっ！ムカつく！！なんなのあいつ！！！」

校長室から出て放った第一声はそれだった

なんなんだあの警察は！北川のこと何も知らないくせに偉そうに…！

なんて、私も北川のこと深く知ってる訳じゃないけど！

イライラとした気持ちを消化出来ないまま、誰もいない教室で荷物をまとめ、学校を出た

「はぁ～…」

山井「Aさん…！」

「あれ、山井くん！」

モヤモヤとした気持ちを抱えながら、北川の無実を証明するために誰かと合流して調べに参加しようかな。とスマホを取り出した時

トントン、と肩を叩かれ、それに振り返ればニコニコと笑う山井くんの姿がある

山井「どうされたんですか？溜め息なんて珍しいですね」

「んー…ちょっとね」

山井「また、何かありましたか？」

肩にかけられたカバンの持ち手を両手でギュッと握りながら、心配そうに眉を下げて問いかけてくる

上手く誤魔化しても良かったんだけど…山井くんにはいろいろと助けてもらった

それに、こんなに心配してくれるなら…何か力になってくれるかも。

「クラスメートが、窃盗をしたんじゃないかって疑われてて」

山井「え…大変じゃないですか！」

「もちろんそんなことする人じゃないことはわかってるから…皆で真犯人探そうと頑張ってるところ」

山井「そうなんですね…そんな大事なときに引き留めちゃってごめんなさい！」

「いや、全然！何かあったら教えてくれると助かるかも」

山井「わかりました。Aさんのお力になれるのであれば喜んで！」