不良少年Ⅱ (ページ7)

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平和な時間はいつまでも続かない

…事件は、いつだって突然起きるものだ

元木「は…嘘つくんじゃねえよっ！！！」

《う、嘘じゃない！北川は窃盗の容疑が…》

川﨑「拓実がそんなことするはずないだろっ！！」

《ひっ…！》

ガクガクと震える教師に詰め寄る威圧感満載の生徒

おかしな光景ではあるけど、こうなってしまうのも仲間意識のあるうちでは当たり前のことだ

担任が言うには昨日、北川が男のカバンを奪って逃走したらしい

その話を聞いて、今にも担任に掴みかかりそうな勢いで詰め寄る

「皆落ち着いて！先生、北川はなんて…」

《否定してるけど、警察は北川が犯人だと疑ってるみたいで。貧乏な家庭で動機も充分だろうって…今は自宅謹慎してもらってる》

黒田「くそっ…！」

安嶋「拓実は確かにお金に困ってるかもしれないけど、そんなことするような人間じゃない…っ！」

私もその意見には同感だ

北川と一緒にいる時間が長いわけではないけど、喧嘩だって他の面々と違って必要な時以外はしないことぐらい知ってる

いくらお金に困ってたからって、人の物を盗むような人には見えない。それぐらい穏やかな人なのに…

イライラが教室に充満する中で、大きな怒りを抱えたのは織山だった

織山「あいつら、見た目だけで判断しやがって……」

「織山…」

織山「…罪擦り付けたやつ見つけてぶっ飛ばす」

ヴァ「あ、おりっ！俺も行く！」

青木「皆で、拓実の無実を証明しよう…！」