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413話 ゼロの執行人 ページ14

「盗聴器は、君が仕掛けたのか?」


俺のすぐ後に、風見さんがやってきた。


その声にコナンと俺は振り返る。



「いや、まさか…こんな子供が…」

ありえない、と風見さんは苦笑して頭を抱える。



「安室さんは、全国の公安警察を操る警察庁の、ゼロ」


コナンの言葉に、風見さんは目つきを変えた。


「そんな安室さんに接触できるのは、公安警察の中でも限られた刑事だけ。それが風見さんだったんだね」

コナンの追求に、風見さんは俺を見た。



「黒瀬くん、まさか君、こんな子供に…」


俺がコナンに情報を提供したのでは、と疑っているんだろう。
そんなわけあるか。



『この事実は、全てこの子が一人で辿り付いたものだよ』


俺が一切関与していない、というわけではないが。

…警察庁のデータをハッキングして零さんの素性を暴いたの、俺だし…。



「そんな…。君は、一体…何者だ」


強い風が吹き付け、木から落ちた葉が舞い上がる。



「江戸川コナン。…探偵さ」



定番の名乗りをしたとき、空からポツリポツリと雨が落ちてきた。



とうとう降ってきたか。

俺とコナンは呆然とする風見さんをよそに、この場を離れようと歩き出した。




「君の言う、安室という男は…」



風見さんが振り絞るような声で言い出したので、足を止めて振り返る。



「――…人殺しだ」

「…!」

『え…?』


それは、どういう意味だ。


組織のバーボンとして、誰かを殺したことがある。
任務としてならそれもやむおえない。


俺だって、組織のクロセとして、直接的にも間接的にも、何人も殺した。



「去年、拘置所で取り調べ相手を自 殺へ追い込んだ」


だが風見さんから語られたのは、バーボンとしてじゃない、降谷零の話だった。


零さんほどの人が…取調べ相手を自 殺に追い込むなんて…。




「…悪い。子供に言うことじゃなかった。だが、なぜか君にはこんな話ができてしまう。変わった子だ」


それだけ言って風見さんはこの場から去っていってしまった。



414話 ゼロの執行人→←412話 ゼロの執行人



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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096 - いおりさん» コメントありがとうございます!人生の楽しみだなんて、嬉しい限りです!これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!! (2019年8月10日 19時) (レス) id: 674cb05958 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 黒瀬くんと降谷さんの日常を見てニヤニヤしてます。この物語は今や、私の人生の楽しみになっています。こんな物語を書ける096さんはすごいですね。これからもお体にお気をつけて、更新頑張ってください。 (2019年8月9日 23時) (レス) id: 50154c1ba9 (このIDを非表示/違反報告)
096 - basuke07さん» コメントとリクエストありがとうございます!ずっと読んでいただけて嬉しいです!それも面白そうですね…!ぜひ機会がありましたら構想を練って書いてみたいと思います! (2019年8月6日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
basuke07(プロフ) - 一番最初から今までずっと読んでますとても面白いですリクエストみたいなものなんですが夢主さんがまた警察の公安になる番外編的なものを作って欲しいです (2019年8月6日 19時) (レス) id: 7f07f3e8a0 (このIDを非表示/違反報告)
096 - 裕さん» コメントありがとうございます!長いのに、ここまで読んでくれたのですね…!お疲れ様です!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2019年7月20日 22時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:096 | 作成日時:2019年7月13日 14時

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