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───あれから5年
あの日気持ちを確かめあった俺達は
その後付き合いだして
大学を卒業後、会社は別々だけど
一緒に住み始めた。
卒業する頃に玉も長年の片思いが
叶って俺達と4人で時々食事をする。
玉の恋人の宮田さんは
とても穏やかな性格で
ツンデレな態度の玉を優しく
見守っていた。
あとから聞いたら学生時代
太輔が玉に冷たかったのも
玉が俺に気があると
警戒してたと聞いて驚いた。
今では2人はすっかり親友で
買い物に一緒に出かけたりして……
最近俺の方がモヤモヤしてる!
太輔との事は限られた人にしか
打ち明けてないけど
俺の指には2人で買った
お揃いの指輪が光っている。
男同士だから家族になるのは
難しいけど俺はこの先も太輔以外
愛することは出来ない。
太輔もそうだと信じている。
今日は俺の方が仕事が早く終わったから
夕飯を準備して帰りを待つ。
あらかた支度が終わると
カギを開ける音が───
俺は玄関に急いで向かう。
学生時代はシャツが多かったけど
スーツ姿の太輔はホントにカッコよくて
今でもドキドキしてしまう。
「おかえり」
「ただいま、宏光
これ見て、会社の近くで
拾ったんだけど
大学を思い出さない?」
太輔のハンカチに包まれてたのは
───真っ黄色のイチョウの葉
「これ見ると学生の宏光と
拗れてた俺を思い出すんだ。
もっと早く打ち明けてれば
よかったって」
今ではストレートに思いを伝えてくる
太輔に俺ははにかみながら
「バーカ、あの時は
俺の思いの方が強かったちゅーの!
メシ出来てるから
早く食べようぜ」
「その前にさ……」
グイっと引き寄せられて
唇を塞がれる。
「ん……っ」
噛み付くようなキスの後に
「宏光の思いが俺より
強かったんだったら
おかえりのキスくらい毎回
俺にねだって……」
〜fin〜
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作者名:yuksa | 作成日時:2020年12月5日 14時