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誠実に向き合ってくれた彼女を
傷つけておいて
自分はこのまま何もしないのか、
もう打ち明けなくては
と思いながら学食で宏光を待って
連絡すると






「用事ができたから
 今日は行かない」





こんなこと初めてだった。
胸騒ぎがして
探しに行こうと席を立った時
玉と会って
宏光とマイコが一緒にいて
泣いているのを宥めていたと
聞いて探しに行くのをやめた。






───もう覚悟を決めなきゃ。
今夜、自分の気持ちを伝えよう。

宏光のことが
ずっと好きだったと。
それを聞いたアイツが離れたとしても。






そう思ったはずなのに
マイコとのことで怒っている
宏光を見たら怖気ついて
また何も言えなくなってしまう。






立ち去ろうとした宏光を必死に止める。
逃げてはいけない、
ずっと好きだったと
言おうとした瞬間───






宏光が泣きだした。
そして……






「俺……
 太輔が好きなんだ。

 友達じゃなくて、恋愛感情で」

 


信じられなかった、
俺を思ってくれてたなんて……
また傍を離れようとしたから
きつく抱きしめた。

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作者名:yuksa | 作成日時:2020年12月5日 14時

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