【東京喰種】君がもし僕の正体を知ったなら

その20 ページ25

Aside

A「昨日急にいなくなったからびっくりしたじゃん!!」

昨日一緒帰ろうと思ったらもう美代の姿がなかったんだから。

美「ごめん！ケータイ見たら母親から『早く帰って来い』って連絡来ててさー！慌てて帰っちゃったんだよね…」

A「そっか！なら仕方ないねー」

いつもの朝、私と美代はいつも通り学校へ向かっていた。
そう、いつも通り同じように。
１日そのつもりだったのに…
今日は何か違った。

校門をくぐり抜けてすぐのところに月山さんを発見した。
私達に気付くと、いつもの落ち着いた表情でこちらに向かって来た。

月「やあ、今日も天気がいいね」

A「おはようございます月山さん」

月「おはよう！…美代さんもおはよう！」

美「おはよーございまーす」

いつもは挨拶を交わして
月山さんだけベラベラ話して校舎に入っていく。

…でも今日は違かった。

月「Aさん」

A「は、はい!?」

月「そんなに驚くかい？僕はただ君の名前を呼んだだけなのだが」

A「いや…す、すいません！」

月「ハハハｯ！面白いねAさんは。それより…今日の放課後の予定は？」

A「えっ？と、特にないですけど…」

月「そうかい、なら良かった！僕のお気に入りの喫茶店があるんだ、行ってみたくはないかい？」

喫茶店？
月山さんのお気に入りの喫茶店になぜ私が誘われてるんだろ…？

A「喫茶店…ですか」

月「うん…君にぴったりの店だと思っていてね…無理にとは言わないが…是非君に来てもらいたい。どうかな…？」

喫茶店か…
気にはなるけど…

A「美代は？」

美「私はバイトだから行けないなー…それに、月山さんはAと2人で行きたいって思ってるよ」

A「…え？それってどういう…」

月「美代さんが行けないのは残念だが…僕と2人で構わないなら…どうだい？」

A「…は、はい行きます」

断る理由もないし、喫茶店なんて自分から行こうって思わないからいい機会かもね。

月「良かった!!ありがとうAさん!!」

A「…？いえいえ!!」

何故かとっても嬉しそうな月山さん。
喫茶店に行くのがそんなに楽しみなのかな？

月「美代さん、ありがとう」

美「何でですか？私本当にバイトだし」

小さな声でそう言ってるやりとりが聞こえたけど…どういうことだろう？

まあ、考えても仕方ないか！！





私のいつもと少し違う１日が始まった。

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