【東京喰種】君がもし僕の正体を知ったなら

その19 ページ24

月「こんなに…食べれるのかい？」

美「当たり前じゃないですか。私ってそんなに無責任に見えます？」

月「いや、違うよ！食べれるならいいんだ」

月山はやっぱり何も頼まないみたい。
私が頼んだケーキをただ眺めてるだけ。

月「それで…話があるんだが…」

月山は私が食べるのを止めるとゆっくり話し始めた。

月「人間は、ある人物が喰種だと分かっていた上で一緒に居続けるというのはいけない事なんだ」

美「え、そうなんですか!?」

月「それは完璧な『罪』となって、それがCCGにでもバレてしまえば厳しく罰せられる」

美「そういうの…もっと早く言って下さい」

月「すまない…」

申し訳なさそうに謝る月山。
ほんと…もっと早く知るべきだったなそれは。

月「それでも…僕が喰種だという真実を黙っていてくれるかい？自分を例え犠牲にしてまでも」

そんな事…今更言われても…
私の思いは１つ。

美「Aを幸せにする自信があるなら私は…何でも協力するつもりですけど？」

例え私にどのようなことがあっても。

月「ありがとう…美代さん」

月山は裏のない表情で笑った。

月「それで…僕はまず何から始めればいいのだろう…」

美「…ひとまず2人きりで遊びましょう」

月「僕とAさん2人でかい？」

美「他に誰がいるんですか？まず2人でどこか出掛けて距離を縮める事が一番でしょうね」

月「…分かった。では明日デートへ誘ってみるよ！」

美「相変わらず行動に移すの早いですね」

月「何かはしないといけないとずっと思っていたからね…」

美「まあ…頑張って下さい」

月「オフコース!!感謝するよ、美代さん」



月山の事はぶっちゃけ信用出来ない部分もあるけど。
月山も私達と同じ人間だったら…
もっと仲良く出来てたと思う。

人間と喰種は
この先仲良くなる事は無いのだろうか。

食物連鎖の頂上に位置する喰種という者達。

それはまあいいとして…
月山は私を喰べなかった。
Aを喰べなかった。

月山を信じたい。
信じなきゃ駄目だ。


だから…




頑張れ、月山。

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