可愛いが20つ ページ21
黄瀬side
季節は夏
夏休み前の、蒸し暑い日曜日
俺は青峰っちと近くの公園に来ていた
ストリートバスケのコートを覗くと誰もいない
まぁ、そりゃそうだよな
こんな暑い日に外でバスケする人は俺らくらいだろうし
「なぁ、お前さ、海崎のことどうおもってんの」
綺麗に弧を描きながらボールがリングを通ったとき
青峰っちがそんなことを俺に聞いてきた
どうって
「友達っス」
中学1年の春からのモデル仲間
今となっては同じ学校の同級生
友達以外に何があるんスか?
「ぁー、そ。」
自分から聞いてきておいて
興味が無さそうな返事をした
「そーゆー、青峰っちはどうなんスか」
「俺は、嫌い。」
「あー、そ」
嫌いなんじゃん
分かりきってた答えに
彼と同じような返事をする
あ?なんて、言ってくるんだろうな
そう思ってたけど、違った
「Aを陥れようとしてる、お前もうすうす気づいてんだろ
お前の友達だろーがなんだろうが、知ったこっちゃねぇ
Aを守るって決めたんだろうが」
真っ直ぐな目でそう言ったんだ
「な、何いってるんスか?
確かに、Aっちを守るって決めたけど
まだ隼人っちがそんな奴だなんて分からないだろ?
いくら、青峰っちでも許せないっスよ?」
そう、まだ分からないから
ショーゴくんと仲が良いのは少し驚いた
何を企んで隼人っちに近づいてるのかも分からないし
第一、隼人っちが、Aっちの居場所を奪って
キセキに愛されたいだなんて
思うはずがない
心底、青峰っちが隼人っちを嫌う理由が見当たらない
あぁ、そっか、きっと、嘘ついてるんだ
でも、同時に
こんな嘘を付くメリットも見当たらないことに気づく
あれ...
頭の中で隼人っちを信じたい気持ちと疑いの気持ちがグルグルとまわる
まってまって
友達信じてあげないで誰が信じるんだよ
あんなに楽しく過ごしてきた仲だろ
「後はお前が決めることだ、只後悔しても知らねぇぞ」
その言葉で、俺は決意を固めた
大好きなAっちの笑顔を守りたい
それが出来なかったとき、多分一番後悔する
「俺は、Aっちを守るっス」
でも、少しだけでも信じてていいよね?
隼人っちを。友達を。
...ねぇ、隼人っち
君は黒と白どっちなの?
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fumi(プロフ) - ととさん» ありがとうございます!!これからも応援お願いします! (2019年9月23日 21時) (レス) id: 2d2025294d (このIDを非表示/違反報告)
とと - 面白いです!更新、頑張ってください!! (2019年9月18日 17時) (レス) id: c762306e8d (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - 千秋さん» あ、ありがとうございます!そういってもらえてとても嬉しいです(泣)頑張りますっ (2019年6月10日 20時) (レス) id: 2d2025294d (このIDを非表示/違反報告)
千秋 - 面白いです!更新頑張ってください!^^応援しています (2019年6月9日 17時) (レス) id: 7fb4496ab8 (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 今は予定は無いですが、いつか書いて見たいと思っています!コメントありがとうございます! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 2d2025294d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fumi | 作成日時:2019年1月30日 21時