円堂の血を引く私と円堂守・・・ 【second】

５２話・帰らなきゃ ページ2

ギュ(じぃ〜・・・)

ギュエールさんは何故か私をじっと見ている・・

あ(た、食べずらい・・)

とも言えず・・

ただ飯に預からせてもらっているので何も言えなかった

でも・・

あ「あ・・あの・・私の食べ方・・変ですか・・?」

聞かずに入られなかった

するとギュエールさんは少し驚いた顔をした

でも、すぐにニコッと笑って口を開いた

ギュ「ごめんなさい。そんなつもりなはなかったのよ?ただ・・初めて見たものだから・・人間の女の子・・そうそう、さっきセインがあなたの名前を呼んでいるのを聞いたのだけど、Aさんっていうのよね?名前も不思議ね」

人間の・・女の子・・?

っていうか・・名前不思議と言われても・・

そんなことを考えた時だった

私は変な格好の男の子を思い出した

そうだ・・確か背中に羽が・・

本物か偽物かはわからなかったけど・・

もしかしたら本物なのかもしれない・・

私はしばらく黙り込んだ

今度はギュエールさんが私を不思議そうな目で見ていた

そんな時だった

私の脳裏にふとロココの顔が浮かんだ

あ「!!・・そうだ・・戻らなきゃ・・迎えを忘れてた!」

私はつい勢いで立ち上がってしまった

あまりにいきなりのことでギュエールさんはまた目を丸くしていた

私は頭を深々と下げた

あ「すみません!!こんなにいろいろしておいてもらいながら、私・・人が迎えに来るのを待っているんです・・」

ギュ「だったらここで待ってたらいいじゃない」

ニコッ

ギュエールさんは優しく微笑んでくれた・・

でも・・

あ「そんなの・・悪いです・・私は何もできないのに・・」

そういった瞬間だった

ギュエールさんは私の手を握った

ギュ「大丈夫よ・・きっとセインだって同じことを言うわ。それに・・」

あ「・・それに・・?」

ギュ「少しお手伝いをしてもらいたいのよ」

あ「・・お手伝い・・」

そう言われては帰るわけにはいかなかった

もてなしてくれたのに何もせずに帰るはさすがに図々しい・・

あ「そういうことなら・・」

私が答えた瞬間、ギュエールさんはまた笑顔になった

ギュ「ありがとう。じゃぁ行きましょうか」

あ「はい」

私はギュエールさんに続いて部屋を出たのだった

５３話・私って・・→←５１話・自己紹介

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