72・羨望 ページ27
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「来る気なかったんだけどさ、さすがに特急呪物が行方不明となると上が五月蝿くてね。観光がてらはせ参じたってわけ」
そう説明した悟はヘラヘラと笑いながら恵をスマホで撮り、流れで私のことも撮る。そして「恵はボロボロなのにAは怪我一つも無いのウケるね」と言った。なんで私も撮ったの？
「で、見つかった？」
悟の問に恵は答えず、代わりに虎杖くんが手を挙げる。
「ごめん、俺それ食べちゃった」
『……え？』
「マジ？」
マジ、と恵と虎杖くんの声が揃った。
食べた？食べたって？両面宿儺を？特級呪物を？仮にも封印されてた人の指を？
衛生観念疑う…。
で、猛毒と等しい呪力に耐えたの？それで呪いが宿ったって？だからさっきみたいなことが呪霊相手に出来たの？…でも、ついさっきまで一般人だったのに。呪いの存在すらも知らなかった人が？
『虎杖くん、イカれてるでしょ……』
「ちょっと失礼」
『えっ？』
呟いた瞬間、浮遊感に襲われる。私はいつの間にか悟に抱き上げられており、そのまま恵の元に下ろされた。そして悟は直ぐに虎杖くん…いや、おそらく宿儺と向き直る。
「生徒の前なんでね、カッコつけさせてもらうよ」
そう言って宿儺の腕を掴み殴った。バキ、と鈍い音がする。
交戦する前に悟が何度か声をかけてくれたみたいだが、私が気付かなかったので直接私を運んでくれたようだ。手間かけさせちゃったな。
「大丈夫か？」
『あ、うん。ちょっと考え事してた』
「そうか」
淡々としながらも恵の声色は心配してるのだと分かるものだった。私からすれば恵の怪我が心配…とポケットからハンカチを取り出して彼の顔に付いている血を拭き取る。
固まってて取れない。諦めよ。というか何で喜久福抱えてるの？なんか可愛いじゃん…。写真に撮りたい。
ちなみに私達の周りを瓦礫が飛び交っているが、全部無視してるだけで二人は交戦中。
「＿そろそろかな」
悟の呟き後、直ぐに身体にある宿儺の紋様が消え、外見も内面も虎杖くんに戻った。
「驚いた。本当に制御できてるよ」
「でもちょっとうるせーんだよな」
それだけで済むなんて…そんなの千年以来の逸材だ。
『…』
私と景のような呪い呪われの関係ではなく器として成り立っている彼が、少し、羨ましい。
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藤宮(プロフ) - 43 −ヨミ−さん» 初めまして。えっ…めちゃくちゃ嬉しいんだが？！？！私がこだわってる所に気付いてくださって…どうしよう嬉しい！ありがとうございます！頑張ります！ (2021年11月19日 11時) (
レス) id: 9fd58b0bd3 (このIDを非表示/違反報告)
43 −ヨミ−(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。物語の展開や設定、キャラ間でのそれぞれの感情とか滅茶苦茶素敵でした…！！本当に魅力的で、思わず見入ってしまいました´`* 応援しております、土主様の無理の無い範囲で更新頑張って下さいませ…！！ (2021年11月19日 1時) (レス) id: 1d67640196 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして。う〜〜んオチはすっっごく迷ってるところでして…ご意見聞けて良かったです！ありがとうございます！！頑張ります！ (2021年10月10日 21時) (レス) id: 9fd58b0bd3 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年10月6日 10時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - 通りすがりの誰かさん» わざわざ応援してくださりありがとうございます!!嬉しいです。任命式、無事に成功しました〜！！ (2021年1月6日 0時) (レス) id: c231945d30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤宮 | 作成日時：2020年10月28日 20時
