33Tside ページ33
炎天下の中、夏らしい雑誌の撮影をしていた。
暑い暑い言いながら、なんだかんだみんな楽しそうだ。
でも、夏らしいことしたいな〜今年できてねえな〜ってずっと言ってたミツが、何となく元気ないような…
いや、撮影はバッチリこなしてるんだけど、何となく。
いつもの俺なら一旦ガヤに言う…だけど、最近の空気感から言えなかった。
俺は前に、目の前で真っ青な顔のミツが、俺に支えられたままどんどん力が抜けていった光景を思い出す。
もう…あんなミツ見たくない。
「ミツ水飲みな?」
ミツがソロの撮影が終わって、みんなが待機している屋根の下に戻ってくる所にすぐ寄って、水を渡した。
K「ん?おぉ、ありがとな」
ミツは周りより異常なほど汗をかいていて、ずっとタオルで汗を拭いている。本人は平然を装ってるけどやっぱりおかしい。
「各所でツーショットを順々撮るので、皆さんスタンバイお願いしまーす!」
そう声がかかると、みんなはバラバラと立って屋根から出ていくけど、ミツがなかなか立たない。
「ミツ…?立てる?」
俺はミツの様子がおかしいことに気が付いているし、ミツは気が付かれていることに気が付いている。
K「うん…平気。悪いな」
ミツはきっと、前のことも含んでそう言った。
立ち上がったミツが少しよろける。
「ミツ…っ!」
K「大丈夫だ」
慌てて手を伸ばした俺の腕を制して、机に残る水を全部飲んで屋根の外へ踏み出した。
624人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
櫻弓 想(プロフ) - yuzu_さん» コメントありがとうございます!こちらこそ、読んでいただきありがとうございました! (2021年9月8日 1時) (レス) id: 6f25ef5bcc (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - とても面白かったです!ありがとうございました! (2021年9月8日 1時) (レス) id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - ふみさん» コメントありがとうございます!予定より長引いたのと、ずっとほとんど病系だけを書いてきたので、ラブラブシーン的なのは書くのが苦手であまり書けないんです…(笑)申し訳ありません汗 最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました! (2021年9月8日 0時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - こんばんは、完結おめでとうございます。毎日更新楽しみにしていたので終わっちゃうのは寂しいですがlast良かったです!!…その後もうちょっとラブラブな2人の話も見たかったです!! 笑。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年9月7日 23時) (レス) id: 1827b6c1cf (このIDを非表示/違反報告)
櫻弓 想(プロフ) - . 柊月さん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉感謝すぎます( ; ; )もうすぐ終わりに差し掛かりますので、更新頑張ります! (2021年9月6日 20時) (レス) id: 03403d3789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:櫻弓 想 | 作成日時:2021年8月26日 23時