◇人目3 ページ14
「A。もうよい」
彼は普段見せない穏やかな顔で微笑むと、私の頬を撫でた
『ふふっくすぐったい(笑)もう大丈夫なの？』
「あぁ、もう直ぐ日が暮れる…また頼むとしよう」
『わかった。じゃあおやすみ魈』
「おやすみA」ﾁｭ
小さくリップ音が聞こえた。
『⁈』
「またな…」
赤い顔を隠すようにサッと消えて行った
『本に書いてあったやつだ！』パァアア！
【接吻とは唇を相手の頬・唇、手などに接触させ、親愛・友愛・愛情などを示すこと】
彼からの信頼度が上がったと喜びが湧き出てくる
非常に嬉しかった…人の愛情に少し憧れていたからだ
それに魈のお陰で気付いた事がある
何故人前で歌う事に抵抗があったのか…
魈や一部の人の前だと平気なのか分からなかった
もしかして人前で《歌う》事が嫌いだったのかもしれないと思ってたからだ…
でも違った…
“沢山の人目”が嫌なのであって《歌う》事は嫌じゃなかった
魈だけかな？と思ってたけど、鍾離さんや行秋の前でも
ちゃんと《歌う》事が出来た
『ちゃんと…歌が好き♪…良かった』
上機嫌で坂道を降りていると前方から見知った人がそこには立っていた
「おや？Aちゃんじゃないか」
『…タルさん！』
彼を見た瞬間、以前の出来事を思い出すと、彼の側へと駆けて行く
『どうしてここに？』
「それはこっちの台詞だよ？暗くなるのに1人かい？」
『えへへ、稽古してて』
「へぇ…」
嘘は言ってない…毎朝稽古はしてるし？
『あ、此間は途中寝ちゃってごめんね？その後送ってくれたって聞いて…』
失礼だったよね？と眉を下げて謝罪する
「アハハいいんだよ！疲れてたんでしょ？怪我も治ったみたいで良かった」
わしゃわしゃと撫でてくれた…お兄ちゃんってこんな感じなんだろうか？
「でも、少し無防備過ぎるかな？世の中には悪人もいるんだよ？神の目を持ってるなら兎も角、君は持ってないからね？…例えば」
『？』
そう言うと彼は私の両手を片手で掴むと頭上に持って行き壁へと固定する。もう片方の手で口を塞ぎ片足を股の間へ入れる
『んっ⁈…ぅ』
「どうだい？振り解いてみなよ？出来るかい？」
頑張って何とかしようとするがこの体制
力を入れられない
『んんっ…！んぅー！』
「ほrゴッッ痛っ⁈」
「何をしている」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 143人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葉(プロフ) - nanoさんご指摘ありがとうございます！鍾離先生の二人称を意図的に変えています！後程空君も出て来ますし、夢主ちゃんをより一層特別に感じて欲しいからです！モヤモヤさせてしまって申し訳ありませんっ (2023年2月15日 7時) (
レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
nano(プロフ) - 余計な事だったらすみません！おそらく鍾離先生の二人称は（君）ではなく（お前）だと思われます（汗）でも個人の解釈で変更しているのならすみません…ずっとモヤモヤしてたので！お話はとても面白いです (2023年2月14日 21時) (レス) @page21 id: bd4e1a1598 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - ほのかさんありがとうございますっっ！とても励みになります！嬉しいっっ更新頑張りますね！♪ (2023年2月8日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - 苺さんごめんなさいっっっ外したつもりが、外れてなかっっっったっっっっっ外しましたっっっ何度もすいませんんんんんっ (2023年2月8日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 最高に面白いです！！！更新されるたび吹っ飛んだこっちきますね！応援してます！ (2023年2月8日 18時) (レス) @page3 id: 5ab7e5fc20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紺翠 | 作成日時：2023年2月7日 22時
