【小説】転生者達の高校ライフ (ページ3)

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○3話〈壱葉〉ページ3

「うぅーん……」
美味しそうな朝食の香り。
多分クランが作ってくれてる物だ。

「あっ、壱葉、起きたか！もうすぐで出来るかんなー」
「うん……ふわぁ」
ちょっとイヤだが、布団から出る。
さよなら、愛しの布団。
布団から出たら次は何時もの郵便受けの確認。若干寝惚けてふらつきながらも外へ出歩く。
神社とかの御礼とかが偶にあるから、何時も確認しているのだ。
「あ……？何これ」
そこには壱葉様へと書かれた手紙とクラン・トリッカー様へと書かれた手紙が一通ずつ。
うちだけに送るのは分かるが、クラン宛のものは初めて見た。
字や封筒からすると、差出人は同一人物だ。
一体何の為に……。
「おい壱葉、おせぇよ」
「あぁごめん。変なん有ったから……」
急いで室内に戻り、クランと共に朝食を食べながら話し合う事にした。
「＿＿＿で、これが例の手紙か」
「せや」
手紙の事に困惑しているウチら。
朝食を食べながら話し合っているので、あまり真剣に話している実感が湧かない。
「……んー、わかんね！取り敢えず開けよー」
内容が解らなければ始まらない、という事で、早速両方封を切る事にした。
「こんにちは。突然ですが貴方には異世界へ行ってもらいます……？」
意味不明。つかマジで唐突だ。
クランに話を続けてもらうと、何これ、本当に行くの？と疑うような内容だった。
「またまたぁー。そんなん嘘やろ？」
「いやいや、本当だってば！」
「まさかそんな筈は……3、2、1＿＿＿＿＿」
ビックリして目を閉じる。

ゆっくり目を開くと、見知らぬ場所だった。
あれ……。ここ何処？
「壱葉……？居るか？！」
どうやらクランも同じらしい。
「おるおる。取り敢えず落ち着け」
「落ち着いてられっか！！」
よくよく考えると落ち着けないじゃないか、この状況。
原因はなんだ？手紙のせいか？
ギュッと握り締めてクシャクシャになった手紙を開く。するとそこには内容が変わっている文章が。
「花見川学園……」
ウチらはどうやらここ、花見川学園に居るそうだ。
明日から此処に通うのだろうか。
周りを見ると、髪の色が鮮やかな人達が。
皆唖然としている。
取り敢えず言いたい事。
「元の世界に戻せー！！」