HP開設！ヴァンパイアたちのお姫様!～second～ (ページ37)

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８６話ページ37

あ「・・どういうこと？」

私はメリアに問いかけた。

救いだったものが・・ない？

メ「・・・このタイトの世界に・・キサラはいない。」

あ「！！」

そ、そんな・・じゃぁ・・・

タイトはどうなるの？

キサラがいたから乗り越えられた・・。

そんな時にいたキサラが今のタイトのいる世界にはいない・・？

そんな・・

そんなの・・

メ「一人で生きることができぬ弱い奴を見るのはなかなか滑稽なものだぞ？」

そんなの・・・！！

パンっ！！

私は気づけばメリアの頬をたたいていた。

だけど、そこに後悔などはない。

私は正直、メリアが怖い。

だけど、それが何！？

この人は知らない。していいことと、していけないことが！！

それは誰かが言わなければならないことだ。

あ「あなた、最低よ！！何がそんなに楽しいの！？人の苦しむ姿、どうしてそう笑えるの！？」

私の目からは悔しくて涙が流れる。

それでも・・声が涙でおかしくなりながらでも私は言葉を続けた。

あ「あなたの知らない苦しみを・・彼らは味わっているのよ・・？乗り越えたのに・・どうしてまたそんな思いを・・しなければならないの・・？」

涙は止まらない。

彼らを思うと、悔しくて仕方ない。

何故？

なぜ何度も・・同じ苦しみを味あわなければならないの？

メ「・・ならばお前はなぜ私にこのようなことをする。」

あ「え・・」

メリアは私を睨みつけるかのように見つめた。

メ「私の苦しみ・・それは他の物には理解などできん。私にも苦しみはあった。」

あ「その苦しみが分かるなら何故・・」

メ「・・・復讐だ。」

その言葉に私は全身を震わせた。

私が今まで聞いてきたどの言葉よりもそれは・・冷たいものだった。

メ「・・交換条件を出そう。」

あ「・・交換・・条件・・？」

メリアは私に近づく。

私はメリアから離れるように一定の距離の感覚は譲らない。

だけど、気づけば私の手をメリアがつかみあげていた。

メ「私の心の支えになれ・・その短い生を捨てお前も私とともに同じ時間を生き、となりで寄り添うのだ。」

あ「・・・え・・。」

私にはなんの話なのかすぐに理解はできなかった。

メリアはそんな私を見て、自分の頬に私の手を置いた。

メ「・・・初めてだ・・このように叱られたこと・・。叩かれるというのは良いものだ・・。そこに憎しみ、悲しみ、愛情。情が含まれている・・」

メリアは切なそうな顔をしていた。

私も少し・・寂しい気持ちになった。