HP開設！ヴァンパイアたちのお姫様!～second～ (ページ11)

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６０話ページ11

アレン君はやっと私を離してくれた

私は独り、朝日が昇るまで屋敷の近くをうろついていた

あ「・・・」

何一つ・・

わからない・・

ことが難しすぎて・・訳がわからない・・!!

ジャァーー

あ「!!」

あ(水の音・・!?)

私は水の音の方へと歩いて行った

そして、ふと思い出す・・

あ「ここ・・前にアレク君に・・」

初めてここに来て、初めて選択を入れてた時・・

アレク君が助けてくれた場所・・

私の足はどんどん加速していく

ぶわッ!!

あ「きゃぁっ!!」

風が私の髪をなびかせた

髪のせいで視界が狭くなる

その狭くなった視界からアレク君が見える

アレク君は優しい笑顔でバラに水をやっていた

綺麗な赤い・・バラの花に・・

ア「夜更かししてんじゃねぇよ」

アレク君の笑顔が私に向いた

私の顔は真っ赤なバラのように赤く染まっていく・・

あ「アレ・・ク・・君・・」

私はただ、彼の名を呼びたかった

アレク君はいつもと違うように笑った

ア「おはよう。A・・こっちに来るか?」

私はとにかくいつもと違うアレク君に驚きだった

でも、それ以前に勝手に私の体が動いていたのがまた驚きだった

あ「た、太陽の光・・その・・大丈夫なの・・?」

私がそう言うと、アレク君は笑った

ア「日の光は好きなんだ・・いつもは強すぎて浴びれねぇから・・朝と夜だけこうやって外に出る・・」

アレク君がたくさんしゃべってる・・

意外な一面なはずなのに・・どこか懐かしくも感じる・・

まるで・・アレク君が・・

あ「・・本物の・・アレン君みたい・・」

ア「!!」

私がそう言うと、アレク君は水をあげていた手を止め、驚いた顔で私を見つめた

私はその顔を見て我に返った

あ「あ、いや!!その・・む、昔の知っている・・私の知っているアレン君に似ていて・・で、でも・・どうしたの!?アレク君・・へ、変だよ!!い、いつもと違うっていうか・・その!!」

違う・・

変なのは私・・

アレク君もいつもと違う・・

だけど・・一番変なのは・・

ポロッ・・

私のほほに涙が伝う

ア「A!!・・」

あ「ごめんなさい・・変なのは・・私だよね・・私・・私・・」

ギュゥッ・・

あ「!!」

気づけば私はアレク君の胸の中にいたのだった