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第44話 ページ3

リベラside


ミオが驚いた。
正直私も驚いている。
レナがこんなにズバッと言葉を言ったことはない。

いつもおっとりしていて、人に抗うことなんか滅多にないのに

でも今日は...

「あんたこそ何もわかってないわよ。」

「レナ・・・?」

なんだか、いつもと違うレナ。
それでもミオは、負けじと反抗する。

「俺たちは何も知れないということか?」

「違うわよ。私も全部話してないってこと。」

レナが

怖い...

「どんなに仲がいい間柄でも、秘密はあっていいもの。全てを知る必要はない。それに・・・」


いつもより大人らしく、威厳のある目。

レナはだんだんとこちらに近づき
私の目をじっと見て言った。

「私はあなたを、よく知っているわ。」


...え?






どういうこと...

「ホラっ!はやく行きなさい?急いでるんでしょ?」

レナはそう言って目を見開いて固まっている私の背中をポンと押した。

まるでいつも通りの雰囲気。
さっきまで、あんなに怖い顔をしていたというのに。

「レナ・・・?」

「どうしたの?はやく行きなさいって!」

レナの言動の端々に、気になる点がいくつもある。
正直一つ一つ問いただしたいけれど

今は、お城から感じる気配が気になる...

「う、うん。ありがと。行ってくる。」

私はすぐに教室の外に出てお城と連絡をとった。

そして運転手に車出しを頼み
家路を急いだ。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
ミオside

リベラが行ってしまった。
もうすぐでつかめそうだったのに...


「おい。せっかくのチャンスをなくしたんだぞ。お前は。」

俺は、いつも通りに戻ったレナに油断してそう言った。

すると、こいつにまたスイッチが入った。

「ミオ。さっきも言ったけどリベラに無理な理由を押し付けないで。これ以上こじ開けるのなら、」

そこで言葉を止め、レナは不敵な笑みを浮かべ、小さな声で言った。




「・・・消すわよ。」

俺は、レナの強い視線に負けそうだったが、なんとか平然を装った。

「お前が消せれば、の話だがな。」

「あら、私実は他の人にない能力を持ってたりして?」


そう言いながら、レナはゆっくりと俺に近づいてきた。

「あなたにだって秘密はあるでしょう?それもちゃーんと知っている。」


俺は確信した
ずっと疑っていたが


「怖い...?」



やはり

こいつは









王女だ

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fruit(プロフ) - アリスティーナさん» 嬉しいコメントありがとうございます!!こんな昔の作品を掘り起こして頂いて、しかもそんな素敵なお言葉ありがたい限りです...少しずつ暇を見つけながらまだまだ修正していく予定ですので、もっと上手くかけるよう頑張ります。コメントありがとうございました! (2021年6月1日 17時) (レス) id: 9e79a81734 (このIDを非表示/違反報告)
アリスティーナ(プロフ) - 面白いです!!!!書き方教えて頂きたいくらいです!! (2021年5月31日 12時) (レス) id: c1ac6cc63c (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - あいさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません...!とても嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!少しずつ直しておりますので、もっと素敵なお話にできるよう頑張りたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 素敵な話ですね (2021年1月19日 17時) (レス) id: 1883dbefc1 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 月夜桜さん» おおーーありがとうございます!とても嬉しいです!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 1c29b9fd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:fruit | 作成日時:2016年8月11日 0時

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