帝王は呆れる ページ10
「ふゎあー…」
宗「…何だね小娘。さっきからあくびばかりして」
楽しかったファミレスから2日後、私の隣で黙々と手を動かしていた斎宮先輩が言った。
ここは手芸部。プロデューサーたるもの裁縫も必要だということで時々ここに来て一緒に作業させてもらっている。基本的に不器用な私だから、教えてらえるのは非常にありがたい。
まぁ、今やっているのはデザインだが。
「え。聞こえてましたか?」
宗「ああ。何かあったのかね?」
「いえ…実はその、最近寝不足で…」
宗「寝不足だと?」
「はい。ステージとか衣装とか、アイディアを形にするのは難しいことですね」
宗「ふんっ、そんなことか。全く、君もプロデューサーなら仕事の1つや2つさっさと片付けるべきなのだよ」
「うぅ…返す言葉もないです…これも、早く終わらせないと」
今描いているのは流星隊の衣装デザインだ。
マ「まぁ!とっても素敵なデザインじゃない!イメージカラーとの会わせ方が上手いわ!」
「うわぁ、ありがとうマドモアゼルさん。うーん…とりあえずこれはいいかなぁ」
マ「Aちゃん、これはってことは他にもお仕事があるの?」
「うん、今は…流星隊の衣装と紅月の衣装デザイン、Knightsのステージのイメージ画とfineのステージの音響確認も頼まれてるし、あぁっ、そうだ、Ra*bitsの衣装も考えないと!ええと、あとは…」
宗「ちょ…待つのだよ!一体いくつの仕事があるんだね!?」
「え?ええと…12…ですね!」
宗「…!?おい、もう一人の小娘は何をしてるんだ!?」
「え?あんずちゃんですか?…ああ!いえいえ、今言ったものの中にはあんずちゃんに頼まれたものもあるんですよ!」
宗「頼まれた?」
「はい!あんずちゃん、最近凄く忙しいらしくて…デザインとかは頼まれてるんです。私自身の仕事は音響とステージ位です。私も早くあんずちゃんに追い付きたいし、手伝えるものは何でもやります!」
そういうと、斎宮先輩は呆れたような顔をして黙ってしまった。
あれ、私変なこと言ったかな?
宗「…小娘…いや、やはりいいのだよ。確信が持てないことを言うものではないからね」
「?はぁ…?」
宗「もし縫うものがあるならここに来たまえ。少しは手伝ってやるのだよ」
「本当ですか!」
マ「うふふ、頑張ってね、Aちゃん。私も宗君も応援してるわ」
「うん!ありがとう、マドモアゼルさん!」
二人に応援されて、心が暖かくなった。
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十六夜 - 面白いです!続きが早く読みたいです! (2019年9月12日 15時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 面白かったです!続きが気になります!頑張ってください!応援してます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: c87e668401 (このIDを非表示/違反報告)
ともえ(プロフ) - 面白かったです!更新して欲しいです!続きが読みたいです! (2019年2月5日 0時) (レス) id: 3030554e8b (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - タピオカさん» あぁあ!!ありがとうございます!直しました! (2017年12月26日 8時) (レス) id: 439ff41d77 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカ(プロフ) - 面白いです!これからも更新頑張ってください!!あと、神崎くんは相馬ではなく、颯馬ですよ! (2017年12月25日 21時) (レス) id: b4bb0f76b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かにかま | 作成日時:2017年12月24日 23時